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初春の最繁忙期に行うべき作業として

 

開墾や種蒔きの他に、荒れ地の整備や木々の選定もあります

 

 

雨が少ないことを良いことに

 

地域にある管理放置された竹藪の整備作業も、行いました

 

 

 

 

 

 

この場所は、上の段も下の段も田圃で、その間は高低差5m以上の石垣があります

 

 

上の段の田圃は、荒廃地にならないギリギリの管理をしているものの

 

植生は悪く、畦には、竹や野茨が侵入しています

 

 

 

 

 

下の段の田圃は、管理放棄してから数年で、手が付けられないくらいの竹藪になり

 

竹藪は周囲に勢力を伸ばし、今では、元石垣だった急斜面をも全て覆い

 

上の段の田圃にまで侵入し始めるほど、強い状態です

 

 

 

 

 

 

山などが竹藪になってしまう理由は、大きく分けて2つあり

 

1つ目は、コンクリートの堰や道路造成などによって、土が窒息し水も停滞し、広葉樹などが立ち枯れてしまう、生きた土がとても浅い環境になったこと

 

2つ目は、全伐などで木が1本も無い状態にしてしまった場所が、水が停滞している、有機物が異常に少ないなど、多様な広葉樹が育ちやすい環境を維持出来ていないこと

 

 

 

人間が、山々を切り拓いて造成した田圃(水田)は、この両方の条件を満たしている為

 

米(水稲)を作らなくなった田圃は、管理を止めてしまえば、ほとんどが質の悪い藪へと向かいます

 

 

 

 

 

 

 

田圃も畑も、山や荒れ地の管理も、機械で行うことが主流になった現代では、全てを同じように平たく行い

 

メリハリを付けたり、立地や植物の特徴に合わせた作業が難しい為

 

作業後の自然の動きも、単調で直線的なものになりやすく、生き物の豊かさも乏しいです

 

 

 

 

 

 

1つ1つ、土地の状態や植物の反応を観察し、その地に求められていることを感じながら行う作業は

 

騒音で情報が阻害されたり、動かし始めた手を瞬時に止めることが難しい機械作業では、困難です

 

 

 

 

 

 

 

 

作業を行った急斜面の竹藪は、下の段からの進入路が既に無かったので

 

急斜面を、上の段から足場を作りながら降りて行くという、珍しい作業でした

 

 

竹藪になってしまった土は、乾燥してもろく、土を直接踏むと石垣と共に崩れやすいので

 

強い竹の株元を利用し、切った竹を寝かせて、「斜面を作る」作業を行い、土がこれ以上傷まないようにします

 

 

 

 

支えた斜面は、足場になるだけでなく

 

そこに落ち葉や木の実が留まることで、斜面を支える広葉樹が育つきっかけになります

 

 

竹の伐採も、根本から切るもの、腰高で切ってゆっくり枯らすもの、今は生かし斜面を支えるもの、を分け

 

竹の新芽(筍)を減らし、生育の勢いを抑え、広葉樹に入れ替わりやすいように導きます

 

 

 

 

 

 

降りた周辺の田圃跡地は、上下の斜面がコンクリートではなく石垣で、水の滞りは目立たず

 

何種類もの広葉樹の苗木も確認出来た為、土壌改良作業は不要だと判断しました

 

 

 

実際に、手を入れる場所で、土や生き物の声を感じながら判断していく作業は

 

教科書のようなものには書けず、同じ組み合わせが2度使えることも、稀です

 

 

私たちも、前日と違う判断になったり、手を入れる方向も変わったり、お互いに感性を確認しながら行います

 

 

自然は、ある方向性へ導くように手を入れると、すぐに反応を表し、空気や風も変化します

 

 

 

 

 

これらの判断は、作業や事例を「習う」ことでは習得出来ず

 

何度も経験を重ねること、他の人が判断したことを「共に感じる」こと、によって、熟練されて行きます

 

 

 

 

 

 

これは、荒れ地や山の整備だけでなく、野菜作りや土壌改良でも、同じことです

 

 

 

多くの人は、色々なツールから「学び」、「自分主導」で、「孤立」して、行おうとします

 

 

何十年もの経験を積んだことでさえ、「孤立」して行うことは、発展性や多様性が絶たれます

 

 

 

「自分主導」で行うこと自体は、悪いことではありませんが

 

「学んだ」ことを「模倣」することは、本当の意味での「自分主導」ではありません

 

 

 

自分オリジナルの感性で行うには、それを築く為の、多様な感性や判断事例を、体験として受け取ることです

 

 

 

 

 

 

「学ぶ」のではなく、「手伝い」に行く

 

 

熟練者のところだけでなく、初心者や自分と同じような仲間のところにも、「手伝い」に行き合う

 

 

 

 

 

 

 

私たちがやる作業も、自然と対峙する「感性」の「体験」を、是非、受け取りに来て下さい

 

 

 

そして、私たちに「来て欲しい!」という「同志」の皆さんも

 

私たちの体験の熟練の為にも、是非、声を掛けて下さい

 

 

 

私たち”めぐり郷”は、これからの世代の「生き方の選択肢」が増えることを、望んでいます

 

その中で、失われつつある「古き良き」に着目し、体現しながら伝え残しています

 

 

地球と共に生き物を育む「シンフォニア農法」考案者、カジカ

 

多様性×循環

 

 

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