めぐり郷「シンフォニア農法」へのお問い合わせは、こちらの問合せフォームからどうぞ

 

 

冬の雨ではなく、春の雨が降りました

 

 

北西のロシア方面から来る、寒気を伴う低気圧ではなく

 

中国南部方面から来る、春の移動性低気圧(天気図をチェック!)

 

 

今回は、低気圧の通過が南側なので、割と冷たい雨になりましたが

 

これから北上してくると、温かいシトシト雨が降ります

 

 

 

  『土も生き物も目覚める、15℃以上の温かい雨』

 

 

 

 

これから1ヶ月半程度、4~6日に1度、移動性低気圧が通過しながら

 

「三寒四温」の字のごとく、徐々に暖かくなって行きます

 

 

春、ですね

 

 

 

 

 

 

 

畑・山・土を管理する者にとって、2月は1年で最も忙しい時期です

 

 

晩秋から冬の間に立てた戦略を、実行に移す時

 

 

 

今から、本格的な「春雨」が始まる4月頃までに、施す作業によって

 

10月頃までの土の成果が、ほぼ決まります

 

 

 

天気をよく見て、雨間に最優先で作業を進めましょう

 

 

後回しになると、要する労力が、どんどん増して行ってしまいます

 

 

 

 

 

 

 

 

私たちも、今の地域に移り住んで、2シーズン目になります

 

 

冬の間に、地域の農地管理の方などと、たくさん打ち合わせをし

 

新たに、5,000㎡以上の不耕起地の耕作を、始めると共に

 

地域の、山林・耕作放棄地・空き家敷地などの管理も、進めています

 

 

 

 

 

1月2日からの約1週間は、かなり藪化していた、隣家の空き家の敷地内の整備

 

 

もう、10年以上、人が住んでいない状態ですが

 

元々の庭の植栽に、住んでいた人たちの想いが、とても強く現れていたので

 

その想いを再現させるように、整備しました

 

 

 

 

藪で侵入を妨げられていた母屋の玄関へのアプローチは、かつての生活が垣間見える姿に(作業後)

 

 

 

 

 

 

 

竹や蔓で覆われていた、往来の多い路地脇の一画は、見事な蝋梅(ろうばい)が香り、広々と(作業後)

 

 

 

 

 

 

 

椿などの生垣と竹が繁茂して、陽も風も妨げ、農道にせり出し圧迫感もあった西側(作業前)

 

 

 

 

 

樹齢数百年はありそうな大木と、先の住人が植えた果樹が顔を出し、鳥が通り抜ける場所に(作業後)

 

 

 

 

 

 

 

私から申し出て行った整備ですが、地域の方や、東京に住む持ち主の方に、とても喜んでもらっています

 

 

木々を整備した後に現れた大量のゴミの処理と、北側の藪の整備を、もう少し行う予定です

 

 

 

 

 

 

1月後半は、雨(雪)や味噌作りの合い間に、新たな不耕起田圃(約2反)の1箇所目の作業

 

 

未整備は約1年なものの、葛(くず)が法面からかなり入り込み、葦(あし)のようなものや根の強い草が多く

 

トラクターはかけられないくらいの状態です

 

 

 

 

 

 

 

田圃の整地の際に、土中30cmくらいのところにゴロゴロした砂利を敷き詰める盤の処置をしていますが

 

土は、田圃よりも畑向きで、土の改善をすれば砂利の盤の対処は少なくて済むと判断

 

 

今シーズンは、砂利自体は触らずに、その上にある土の硬盤を対処して

 

植物を育てながら、改善を図ります

 

 

 

 

県道の側溝に積もる落ち葉の回収をしている地域の方が、クヌギなどの落ち葉を運んでくれています

 

 

この場所は、ネックピローのような形の小さな畝を中心に

 

色々な人が、栽培の体験が出来るように整備しています

 

 

 

 

 

 

 

 

2月からは、2箇所目の不耕起田圃(約2反)の作業

 

 

葛などの侵入は少ないものの、根の強い草の絶対数が多く、1箇所目よりも手間と労力を要します

 

 

こちらは、1箇所目よりも、砂利の盤の上の土の層が浅く、植生からは停滞する水が多いことが明らかだったので

 

栽培よりも景観を優先した整備に

 

 

 

 

ここの部落名「さけの」の文字を描き、ヒマワリやマメ科緑肥を中心に、いくつか野菜も蒔いてみます

 

 

春の最初の雨の前までに、なんとか、やりたい作業を終えることが出来ました

 

 

 

 

 

 

 

 

 

これからは、「土が乾いたら土を起こし、雨前に種を蒔く」という作業が、3月末頃まで続きます

 

 

始めて土を触る箇所や、藪化した草の処置をするには、乾燥した冬の期間がとても貴重です

 

 

 

私は、これらの作業を、三本鍬とスコップと手ノコギリのみで行っています

 

 

機械を使わないの?とよく言われますが、同じ質の作業を、同じスピードで行える機械は、無いです

 

 

藪化してしまうと、満足に機械を使えないところも、多いです

 

 

 

 

 

硬盤のように、単純な機械作業によって出来てしまった問題点は、機械では解消出来ませんが

 

手作業なら可能で、年々、作業を簡素化しながら、土壌環境を改善させて行くことも出来ます

 

 

長い時間軸の視野で見た時に、今の作業を簡略化させて、後に問題を送ることと

 

今、大きめな負荷をかけて、するべきことを行い、未来への向上を図ることと

 

どちらの方が、本当の意味で合理的で効率が良いのか、わかると思います

 

 

 

 

 

 

 

 

私がやる作業は、頭で大変そうだと思う以外は、難しいことは、何も無いです

 

 

ただし、同じスピードでやるには、多くの経験を積み、「百姓」の身体を作る必要があります

 

 

私も、最初から出来た訳ではありません

 

 

 

************************************

「百姓」という言葉は、「百種類の生きる為に必要なことが出来る人」といった言われがあります

 

そのほとんどが手作業で、知識や理解といった頭脳と、多岐に対応出来る基礎的な肉体と、応用や機転が利く経験値と、やり直しや修正出来る誠実さや感性と、子孫が繁栄する為に技術を伝承する愛、が必要です

 

正に、日本が誇る継承された叡智の集合体と言えます

 

 

************************************

 

 

今、目の前の姿から、作業を行った後の状態をイメージし

 

作業後から一定時間経過した後の、生き物たちの繁茂した姿をイメージし

 

その場所に宿る想いを、先人が残したものや、周囲を行き交う野生動物や人々から受け取り

 

 

そうやって行う作業は、機械ではなかなか出来ません

 

 

 

 

明日はまた晴れそうなので、「今日はここに手を入れて欲しい」というメッセージを受け取りながら

 

 

私たちの集落の地の改善に向け、暮らす全ての人々の豊かさに向け

 

 

「めぐり郷」、歩み続けます

 

 

 

 

 

 

 

 

私たち”めぐり郷”は、これからの世代の「生き方の選択肢」が増えることを、望んでいます

 

その中で、失われつつある「古き良き」に着目し、体現しながら伝え残しています

 

 

地球と共に生き物を育む「シンフォニア農法」考案者、カジカ

 

多様性×循環

 

 

「シンフォニア農法」については、こちらから①~④まで

 

 

YouTube 「ひかるちゃんネル」

 

 

インスタ めぐり郷「シンフォニア農法」