日本国のとある特殊部隊に所属しているワシ

今はお城の様な建物の中に居る

3階まである城の最上階のフロアからは1階が見える吹き抜けがある

そこで1階を眺めていると使用人達が大騒ぎしている

何処から流れてきたものなのか謎の汚水(排泄物系)が1階のあちこちから噴き出している

「うわぁ・・・きちゃない・・・」

そう思いながら使用人達を気の毒に思っていた

すると何処からともなく殿(影武者)が現れ最上階のベランダのような所で眼下に広がる景色を静かに眺めている

ワシはここで自分が忍者の様な特殊部隊なんだなとなんとなくわかる

戦国時代へタイムスリップしたかのような雰囲気の日本だったが年代は2024年だ

殿が「各国の動きはどうだ」とワシに問う

「混乱を極めています。もはやどの国がどの国を相手にどんな大義をもって戦っているのかわからなくなっています」

「ふむ・・・」

本物の殿が何処にいるのかわからない

暗殺されたんだろうか?・・・隠れたのだろうか・・・わからないが今、日本国を動かしているのは影武者だった

「引き続きほうぼうに探りを入れておいてくれ」

影武者はそう言うと何処かへ行ってしまった

ワシはたち膝の姿勢で深く頭を下げ影武者を見送る

しかし・・・ワシがたち膝でしゃがんでいるのに影武者の身長がワシとたいして変わらなかった

「殿ってあんなちっさかったっけか・・・?」

そう思っていたワシだった

 

 

特殊部隊の仲間が

「ちょっとちょっとこれ観て」とタブレットを持ってきた

SNSにアップされている動画を観て欲しいらしい

動画の内容は今まさに戦争の真っただ中、激戦区の様子をドローンで撮影したかのようなカメラの動きだった

カメラは同じ制服に身を包んだ何処かの国の軍隊の数名の男達の様子を映している

「見た事ない軍服だな・・・これ何処の国だ?」

「さぁ・・・私もわからないんだよねぇ」

仲間が言う

暗い赤と緑の配色でベレー帽をかぶっている

胸の辺りにある黄色いラインがひと際目立つ

皆、中東系の顔立ちで口ひげを蓄えている男が多かった

「あ・・・これバン○ラデシュの新しい軍服だ」仲間がそう言う

「本当につい最近新しくなったみたい」

「ほう・・・」

「変だな。かの国は参戦宣言してないぞ?」

「でも、現地に実際いる」

2人でしばらく考え込む

「そういえば確かじゃない情報だったが、○○が国を挙げて開発した兵器があるって話あったな」

「うん、もう実際に戦闘で使われてるみたいだよ」

「しかも、その兵器が欲しい国は○○側に一定の戦力を提供すれば手に入るらしい」

「ほほぅ・・・」

「何でもありだな・・・宣言していない国が戦地にいるってのは偽装だとすると国際問題に発展しかねないから、この動画も怪しいもんだが映ってるのは本物のバン○ラデシュの軍隊の人間だとみていいかもな。でも激戦区で実際に戦っている人間の服は皆○○と○○、同盟軍や参戦宣言国の軍服や戦闘服しか見ない。となると、こいつらも現地に到着しだい着替えて戦っているな。こりゃ大変だぞ・・・日本国の人間こそ戦地に居るのはありえんが、宣言無しで兵器を手に入れるために秘密裏に参戦してる国がいるようだ・・・」

「全人類巻き込んだ『ただの殺し合い』だ。一定数とは言っているが戦争が長引けばそれだけ上手い事言われて数を増やされるだけなのにな」

「これは、日本国のように本当に参戦していない国を探して情報共有した方が手っ取り早そうだな。いくぞ」

ワシは何か思い立って城を後にした

 

 

もしかしたら、日本が敗戦国にならない世界線の物語でしょうか・・・

2024年になっても将軍が国を動かし忍者が諜報活動をしているってロマンしかないですな

 

でわ、また~^-^ノ