こんにちは。
モンテッソーリ教師のめぐみです。
ご訪問いただきありがとうございます。
育児で、いいとされていることは
時代と共に変わっていきますね。
私が子どもだったころは
悪いことをしたら叩かれることは普通でした。
お尻を叩かれたり
ほっぺを叩かれたり。。。
それ位しないと、
ちゃんと育たないと思われていたのか、
そういうことしても、伸びていく時代だったのか。。
私が育児をする頃になると
ほめる育児がいいと言われていました。
叩くなんて、虐待だと。
怒ることは逆効果だし、
叱ることでさえ、効果は薄いと。。。
叩く、怒るは、
子どもの心を蔑ろにしているかもしれないですし
反抗心や、恨みを抱くこともあり
信頼関係が崩れていくかもしれません。
また、自己肯定感も損なわれていくかもしれません。
叱ることをしなくても
子どもが自分で気がつくことは出来ると思うし
叱る手段でなく、
お互いの気持ちや
どうしていくのがベストなのか
話し合いをするほうがよっぽど役に立つ気がします。
ではやはりほめる育児がいいのかと??
私は、今現在は
ほめる育て方がいいと思っています。
ですが、ほめることをし始めると…
「ほめる」と言っても
なんでもかんでも褒めればいいって
ものではないのだと気がつきますね。
たとえば、当たり前のことに
「上手だね!」「すごいね!」「ありがとう!」
と言うことは、違和感があります。
確かに言われたら嬉しいかもしれませんが
デメリットも大きいです。
なんでそんなことでほめてくるのか
という不信感。
ほめられなければ動きたくなくなる
という勇気くじき。
大したことないのに、
自分はすごいんだと客観的に見れなくなってしまう。
いつでも褒めてもらえないと
満足出来なくなってしまう。。。
などなど、子どもを喜ばせられるかもしれませんが
褒めなくていい場面はあると思います。
また、よく出来た結果や
他の人と比較した結果出来たことなどは
出来るだけ褒めないようにしています。
それよりも、一生懸命したことや
ちょっとでも勇気を出して行ったことや
いつもよりほんの少し力を入れて行ったことなどに
気づいて、そういう過程を褒めたいです。
これには、私の思いがあります。
誰かと比べて出来たことに
喜びを感じるのではなくて、
自分への挑戦や
他の人への優しい心遣いを持ったことこそ
素晴らしいと思うし、
子どもにもそんな自分が素晴らしいのだって
思ってほしいから。。。
モンテッソーリ教育を習ったときは
褒めることについて
以下のように教えてもらいました。
「褒めすぎることは、子どもが自分から何かをする
気持ちを邪魔することになることもある。」
「みんなの前で褒められるよりも、
自分がやりたいと思うことを
とことんやり切ったことの方が
喜びが大きい。」
褒められることよりも、
自分で得た喜びの方が大きいし、
褒められることが
子どもが自分の気持ちから動こうとするのを、
惑わしてしまう可能性を含んでいるのです。
アドラー心理学では
褒めるのではなく
「勇気づけ」
が大切だと言っていますね。
勇気づけとは、
子どもが「勇気がある状態」
でいられるような関わりをすることです。
勇気がある状態って、なんでしょう。
抽象的な表現ですが、
モチベーションが高い状態だったり
自分に対する信頼を持てる状態だったり…
本人が幸せな方向へ向かっていけるような
関わりのことかな〜って思っています。
もしそうだとしたら、
褒めたとしても
叱ったとしても
それによって子どもが勇気のある状態であれば
いいのでしょうか。
そうすると、
どう関わるかは
子ども次第ですね。
当たり前ですが、
子どもによって感じ方は違いますから
子どものことをよく観察して
どういった関わり、言葉掛けがいいのか
実行して、失敗して、修正して。。。
試行錯誤をしていくしかないかと思います。
ですので、ほめるという言葉よりも
勇気づけの方が
わかりやすいのではないかと思いました。
ここで1つに例題を(笑)
子どもが誰かに対して
優しい気持ちをもって行ったことが、
例えば他の人に対して、
傷つけてしまうことだとしたら
どう対応するのが勇気づけになるのでしょうね。
あ、正解はないです(笑)
褒めるだけでも、叱るだけでも
勇気づけにはならないのではないかと
思います。
そして、
優しい気持ちを持っていたことに気づくかどうか、
ただ無知であったことや、想像が足りなかったことを
責めずに、気づくチャンスにしていくか。。。
大人に求められるのは
視野を広く持ち、
ニュートラルで安定した精神や、
観察力であったり、
共感力であったり。。。
そして何より
どんな関わりがその子どもにとっての
勇気づけかを、見つけていくことが大切ですね。
大人も成長のチャンスであったりしますね。
だけど、そういった子どもの素晴らしいところを
見てくれる大人が身近にいるということは
子どもにとっては、とてもいい環境ですね。
不登校のお子さんの中には
まだパワーが満ちていない子どももいると思います。
不登校は、今の世の中では
まだまだ特殊な状態であるとは思いますが、
そんな状況を生きる子ども達が
自分自身の人生を
より良いものにしていくために
勇気づけは
とても力になってくれるものではないかと思います。
我が家のちょっとした出来事。
昨日、洗濯機の排水がうまく出来ず
気がついたときには
廊下が洪水状態でした。
「ぎゃー!!!どうしよう!!助けて〜!」
と騒いでいると、
息子が
タオルで水を拭き取ってはバケツに絞り
拭き取っては、バケツに絞り。。。
廊下の汚れが気になるところは
掃除機を持ってきてきれいにしてくれたり、
大活躍でした。
「助けてくれて、嬉しかった。」
「すぐに手伝ってくれて、きれいにしてくれて
助かったよ。
ありがとうね。」
と、伝えることが出来ました。
これは勇気づけになりますか?
息子は
「これくらい当たり前のことだよ〜。」
と、言いながらも、嬉しそうな顔をしていました。
ここまでお付き合いいただき
ありがとうございました。
