我が家もたびたびお世話になっている地元の設備会社の社長さんが書かれた本。

『時代ガチャの「当たり」を見つける方法』を拝読させていただきました。

 

 

そもそも、「時代ガチャ」ってなんだろう?

素朴な疑問もあって興味を惹かれた本書。

 

そこには、当時は「ハズレ!」と思われた就職氷河期に当ってしまった大学卒業生の「時代ゆえの事情」と、若くして家業を継いだ田中社長の生き方が…

本来の苦悩が見えなくなるほど軽快に、ポジティブに綴られていました。

 

 

考えてみれば、私が大学を卒業したのは1981年。

 

(自分自身は就学中から仕事をはじめたので就職活動の経験は無いのですが…)

同級生の多くは、有名金融機関や証券会社、保険会社など、その後のバブル期に向かう景気拡大の波に乗るように、華やかな業種に就職していきました。

 

たぶん、時代ガチャで言えば「当たり」の時代。

 

ただ、「当たり」の時代を難なく生きた人間は、バブルの崩壊という歴史的な大きな時代の変化について行けず…

挫折した友人の姿も数多く見てきました。

 

たしかに「時代ガチャ」はあるけれど…

 

この本にあるように、「どう生きるか」でガチャの結果を変えることはできるのだと改めて考えさせられました。

 

そして、もうひとつ学ばせていただいたこと。

 

それは「地域密着企業」のたいせつさです。

 

 

著者の田中さんはニッポー設備という住宅設備などの会社の社長さんです。

 

給湯器や水道設備など暮らしに直結する設備工事の会社は「信頼」が命。

「いつでも頼れる存在」でいることが、会社の大きな価値にもなっています。

 

そんな田中さんは、自身の会社のことだけでなく…

つねに「まちづくりに関わること」「市内の経済を回すこと」を考えています。

 

Kuni-Bizの小出センター長がおっしゃっていた「国立市の企業の素晴らしいところ」

「会社とともに、まち全体を良くしていこう」の精神を持つひとりです。

 

だからこそ…。

議会で何度か発言させていただいていますが…

自治体も地元の企業を育てることを考えながら事業を進めてほしいのです。

 

もちろん入札は公平公正でなければいけませんが…

例えば、応札した価格が同額であったなら、せめて「くじ引き」ではなく、地元への貢献度などを考慮した総合評価方式などを取り入れるべきと考えています。

 

大雪のときの緊急道路整備や…

真冬の学校などの水道凍結の対応や…

市内にもジワジワと忍び寄る詐欺被害の撲滅や…

酷暑による市民の避難場所などにも…

地元の企業さんたちのたゆまぬ努力と貢献があることを忘れてはいけません。

 

小さなまちだからこそ…

地元の企業といっしょに「まちづくり」をしていく。

 

図らずも、「国立市の奇蹟」を再確認した、とても素敵な本でした。

おススメです(*^^*)