本日の円相場。

夕方、6時40分くらいに…

ついに、1ドル150円をつけました!

 

 

日米の9月時点での政策金利を見てみると…

 

米国:3.25%

日本:-0.10%

 

日本は、2016年にはじまったマイナス金利を維持していたことで、米国との金利差が拡大してしまったことが円安の大きな要因です。

 

国会では、黒田日銀総裁に対し円安の責任を取って辞任を求めるような発言もありましたが、果たしてそんな必要があるのでしょうか。

 

確かに、直近の円安で輸入物価が上がり(ただし物価高の原因は、ロシアのウクライナ侵攻によるエネルギー高が最も大きいのですが…)生活に影響が出ていますが、インフレに向かう途中の(給与が上がって国民の所得が増えてはじめて正しいインフレになります)痛みを伴う事象のようにも思えます。

 

しかしながら…

この状況で金利を上げれば変動金利で住宅ローンを借りている人や、企業が借りる融資金利が上がり、コロナ禍で疲弊している企業や個人事業主などが、さらに苦しむことになってしまいます。
(※国内回帰で設備投資しようとする企業にも悪影響を与えます)

 

帝国データバンクの景気DIの推移を見てみましょう。

 

 

リーマンショックによる世界的な金融不況からようやく立ち直ったところで起こった東日本大震災。

(※この年の10月、ドル円レートは75円台になり円の最高値を付けています)

 

その後、景気は緩やかな回復の兆しをみせたものの、円高に苦しみ再び停滞しそうになっていました。

 

そこで発足した第二次安倍政権。

ここで黒田日銀総裁が「黒田バズーカ」とも云われる異次元の金融緩和を行います。

 

ただ…

本来、追随すべき政府の(異次元の)財政出動や規制緩和などが無く…

 

消費税を8%に上げたことで、再び景気は停滞してしまいました(;;)

 

それでも安い金利のお陰で企業の業績はどんどん上がり(ただし自社株買いや内部留保などでお金の流れが止まってしまいましたが…)2018年には過去最高の景気DIを付けています。

 

そのまま何事もなければ、ゆるやかなインフレに進む道もあったのでしょうが…

 

2019年には世界中で新型コロナウイルスの感染拡大が起こり…

 

2020年の緊急事態宣言をきっかけに、「コロナショック」とも言える大きな景気の落ち込みが起こりました。

 

 

そこから、ようやく浮上しはじめた景気の波です。

 

ここで金利を上げたら、果たしてどうなってしまうのか…

 

日米の金利差は、米国の利上げが落ち着いたら拡大が止まります。
(米国も景気の落ち込みがあれば政策金利の利上げは停止するはずです)

 

金利差の拡大が止まれば投機的なドル円の上昇も止まり、反対売買が起こります。

 

日本の金融政策は、金利を上げて敢て苦しい道を選ばなくても、いずれ円安は落ち着くということです。

 

さて…

あなたが日銀総裁なら、どんな金融政策を行いますか?

 

金融政策より、むしろ円安に苦しむ企業を支援する政府による大規模な財政政策を行うべきだと私は思っています。

 

衆議院の予算委員会では実りある質疑に期待しています。

 

今日のサプライズキラキラ

 

 

ありがとうございました(*^^*)