毎週日曜日の朝、BSプレミアムで放送されている『おんな太閤記』
1981年に放送されたNHK大河ドラマの、何度目かの(笑)再放送です。
すでに大人気シリーズとなっていた大河ドラマの19作目。
はじめて女性の視点で戦国時代が描かれた作品で、脚本は橋田壽賀子さん。
大河ドラマではありながら、俳優さんたちの軽妙な会話が光る、ホームドラマのような作品でもありました。
主役の豊臣秀吉の妻「ねね」には、佐久間良子さん。
秀吉は、西田敏行さん。
秀吉の家族には橋田ファミリーと呼ばれる俳優さんたちが起用され、この枠の視聴者層を大きく変えたのではないかと思います。
そんななか…
私が演じたのは、前田利家の娘「まあ」でした。
まあ(摩阿姫)は、秀吉の盟友となる前田利家とまつの娘です。
本能寺の変が起きた時、10歳で柴田勝家の元に人質として送り出されます。
11歳という若さで、勝家が可愛がっていた佐久間十蔵と婚約。
そのシーンがこちら。
佐久間十蔵も14歳という、幼いカップル。
当時は、家のために人質や側室として女子が差し出されるのはあたり前の時代。
それでも、まあは年の近い若者が婚約者だったことで安堵し、無邪気に仲良くしていたと伝えられています。
ところが、人質を送った前田利家は秀吉側につき、柴田勝家を裏切ります。
戦いによって柴田勝家も十蔵も討ち死にし、まあは前田家に帰ることになります。
(裏切り者の娘であったまあを、勝家は前田家に送り届けています)
人質でありながら、ほんとうの娘のように可愛がってくれた柴田勝家とのエピソードは、台本を読んだときに泣いてしまったほどのストーリー。
橋田先生の脚本のチカラかもしれません。
前田家に帰ったまあでしたが、14歳のときに秀吉の側室になります。
家族ぐるみの付き合いをしていた親友の娘でありながら、臣従の証としての役割があったのかもしれません。
実は、同じ前田家の娘ごう(豪姫)が、秀吉の養女として豊臣家でたいせつに育てられていました。
姉妹でありながら養女と側室…
戦国時代の女性たちの悲しい生き方を物語るエピソードです。
豪姫を演じたのは、岩崎良美さん。
手を取り合って遊びに行くシーンがとても思い出深いです。
『おんな太閤記』の中で、秀吉はまあ姫をとても優しく扱ってくれました。
史実でも、35歳も年の離れた側室であったまあは、城内の前田邸の親元で気楽に暮らしていたそうです。
黄金のお茶室をまあに見せるシーンでは…
西田敏行さんが、目を細めながら我が子に接するようにまあに触れるしぐさが、なんとも印象的でした。
BSプレミアム・BS4Kで毎週日曜日 朝7:15から放送中!
私の出番はもう終了していますが、とても面白いドラマなのでお奨めです(*^^*)