新規感染者数は減少しているように見えるけど…

 

今日の東京の新規感染者数は、1万0334人。

前週から約2,000人減少しており…

前週を下回るのは、6日連続だそうです。

 

「これで、いよいよオミクロンもピークアウトか!?」

 

巷ではやや楽観的な報道も出回り、新型コロナを感染症法の2類から5類に引き下げる議論なども出ているようですが…

 

果たして、ほんとうにピークアウトしたのでしょうか。

 

本日、東京都が発表した2月14日の患者発生状況です。

 

 

新規感染患者は、たしかに10,344人。

2月初旬の20,000人台に比べると、約半数になっています。

 

その20,000人台だった2月3日の発生状況がコチラ。

 

 

新規感染患者は半数ですが…

の行政検査数を見ると、当時は30,000人を超えていたことが分かります。

 

一方、本日2月14日の行政検査数は、8,988人(3日間移動平均)です。

なんと、3分の1にも満たない検査数(^^;)

 

 

もちろん連休だったことで検査数が減ったわけですが…

 

検査数が3分の1に満たず、新規患者が半分だとしたら…

果たして「新規感染者数が減少している」と言えるのでしょうか。

 

もう一つ注目しておきたいのが「ワクチン接種状況」です。

 

こちらは、今日の新規感染者のワクチン接種状況。

 

 

感染患者のうち…

約5,000人が2回接種

約2,500人が未接種

約2,700人が不明

となっています。

 

現時点で、東京都のワクチン接種率は約78%

未接種の方は、22%です。

 

これを見ると、明らかに未接種者の割合が多いことがわかります。

 

また、ニューヨーク市におけるワクチン接種歴別のオミクロン株感染者の入院率では、10万人あたりの入院患者数が、接種者と未接種者では8倍〜9倍違うそうです。

 

 

これは、つまり…

重症化率が低いのは、オミクロン株の弱毒性というより…

ワクチン接種が広く行き渡ったことで、重症化が抑えられていると考えるべきではないでしょうか。

 

 

  5類引き下げの議論について…

 

個人的には、感染症法の5類に引き下げるのはまだ早いような気がしています。

 

だって…

5類に引き下げられたら、ワクチンも治療も入院費も…全て有料になるんですよ。

 

インフルエンザ並の数千円掛かるとしたら、果たしてこれだけの方がワクチン接種を受けるでしょうか?

 

とても心配です(;;)

 

もちろん、保健所に過度な負担が掛かっている状況は改善しなくていけません。

これは、今後新たに発現するかもしれない感染症のことを考えても急務です!

 

ただ、今現在は明確な治療薬が量産される状況にないこと…

中等症〜重症になる患者が他の感染症より多いこと…

ワクチン接種が有効な手段であること…

 

などを考えれば、少なくとも治療薬が潤沢に入手できるようになるまでは、慎重に議論を重ねるべきだと思っています。

 

先ずは、「国民の命を守ること」を最優先に対策を行ってくださいね。