後期高齢者医療制度をご存知でしょうか。

 

75歳以上の方と、65歳以上75歳未満で一定の障害のある方が、それまでの健康保険に代わって加入する医療保険制度です。

 

高齢化が進み医療費が増えて行くなかで、国民皆保険を持続していくための仕組みとして、平成20年から施行されています。

 

市町村が運営していた、それまでの「老人保健制度」と異なり、各都道府県の「広域連合」が運営する独立した医療制度に加入することになっています。

 

被保険者である高齢者が保険料の1割を負担し…

国保などを通じて現役世代から4割の支援金を受け…

残りの5割が公費(税金)で賄われる制度です。

 

今日は、その東京都後期高齢者医療広域連合の研修を受けました。

 

 

高齢化が進むというのは長生きする方が増えるのですから、本来は喜ばしいこと。

 

ただ…

高齢化が急速に進むことで現役世代の負担が増加して、後期高齢者医療制度は、もはや支えきれなくなっているのが現状です。

 

とくに東京都では高齢者人口が増加する一方…

健康寿命の伸びは低く、医療費の負担が大きくなっています。

 

医療制度を破綻させないためにも、健康づくりはたいせです。

 

定期的な健診を受けること。

口腔機能の向上をはかること。(歯周病と健康寿命は大いに関連があるそうです)

日々の運動などで健康づくりを行うこと。

 

また、ジェネリック薬の利用や適正な服薬の確認など、私たちができる努力で、医療制度を支えなければいけないと感じています。

 

また…

これまでは、市区町村の一般財源を投入してなんとか支えてきた医療制度ですが…

ついに患者の窓口負担の見直しが行われることになりました。

 

令和4年後半から、後期高齢者であっても一定所得以上の方については、その医療費の窓口負担割合が2割となります。

 

それ以外の方(低所得の方)は今までと同様の1割負担です。

 

現役世代の所得が長年伸び悩んでいる状況なので…

ご理解をいただければ幸いです。

 

ただ…

それでも尚、現役世代に重い負担がのしかかっていることや…

普通調整交付金という名目で、東京都への交付金が大きく減額されていること(その分、保険料負担が多くなっています)の理不尽など…

 

後期高齢者医療制度には問題も山積みです!

 

私たち国民ひとりひとりが、この制度を注視することも大切だと思いました。

 

 

ふだんはあまり考えることのない国民保健制度や後期高齢者医療保険のこと。

 

介護保険料なども含めて、「自分がいくら負担しているのか」考える機会をつくってみるといいかもしれませんね。