昭和43年(1968年)に建設された国立市の給食センター。

50年以上が経過していることから老朽化が進んでいました。

 

2006年あたりから設備のあちこちに不具合が生じており、修繕を繰り返しながら、なんとか凌いできました(^^;)

 

 

衛生面やアレルギー対応の問題、さらに調理員さんたちの職場環境を考えても(夏場は40度を超える暑さの中で働いています)、なるべく早く新しい給食センターを整備しなければなりません。

 

そこで国立市は、民間の資金と経営能力やノウハウを活用して、公共施設等の設計・建設・改修・更新や維持管理・運営を一括で行う、PFI手法で給食センターを整備する計画を立てています。

 

今日の総務文教委員会では、その手法への陳情などを受けて、たいへん闊達な質疑や討論が行われました。

 

その具体的な方式がコチラです。

 

国立市がSPCと云われる特別目的会社と事業契約を結び、そのSPCが給食センターの設計、建設、運営、維持管理などを包括的に行い、学校に給食を提供する仕組みです。

 

とは言っても、給食の事業を民間に丸投げするわけではなく…

 

給食にとってたいせつな、「献立作成」「物資の選定」「食材発注」「食材の検収」「調理の指示」「給食の検食」などは、今まで通り国立市が行います。

 

 

実際の調理や、配送、配膳、洗浄などは新たな調理システムで民間事業者が行い、さらに調理のときには、玉子や乳などへのアレルギー対応もする予定です。

 

これはとても重要なこと。

アレルギーや糖尿病などにより、みんなと一緒に給食を楽しめなかった子どもたちへの大きな希望になると期待しています。

 

 

陳情では、2018年の導入可能性調査で示された「43億円」という事業費から、令和2年の入札時には「62億円」と大幅に金額が増えていたことに対する指摘もありました。

 

これだけ見ると、とんでもなく増えたように思えますが…

 

実は、15年にも及ぶ長期の計画だったために、2018年当時に最初に公表された数字が「現在価値化(現在の1円と将来の1円は価値が違うと考えられるので、割引率や資本コストなどを勘案して出す数値)」された金額だったこと。

 

また、その金額には消費税が含まれていなかったことで、より小さな金額に見えていたことなどで、誤解を生じたのではないかと思っています。

 

一方、入札時に示された「62億円」は当然ながら今現在(消費税込み)の金額です。

 

本来なら…

2018年:56億円 → 2021年:62億円

で、比べていただくことが必要でした。

 

これで見ると、6億円ほどの増加になっています。

 

増加の要因は…

・ここ数年の建設費の高騰などを考慮した

・試食や見学のためのスペースを新たに設けることにした

・従前の食数から、200食ほど提供する給食数を増やすことにした

・人員の増員などが必要なことが分かり、人件費が増加した

 

などなど…

当局の答弁を伺えば、納得できることばかりでした。

 

ただ…

このような誤解が生じたり陳情が出されるということは、市民への周知や丁寧な説明が足りないのかな、とも感じました。

 

実は…

新学校給食センター整備事業については、国立市のWebサイトにQ&Aなども掲載されています。

せっかくの情報も、掲載されていることを周知しなければ役に立ちません。

 

新給食センターへのQ&Aはコチラ

 

たいせつな情報を広める努力も必要なのだと実感した、本日の審議でした。

国立市の子どもたちに、安全で美味しい給食が提供されることを期待します!

 

☆2020年に実施された【イタリアンレストランコラボ給食】☆

 

 

新しい給食センターでも、こんなイベントができるといいなぁ…(*^^*)

 

ちなみに…

本日の総務文教委員会は、夜の9時近くまで審議がつづきました。
お疲れさまです。