ワクチン接種の優先順位やキャンセルの扱いをめぐって、ワイドショーなどで様々な問題が取り上げられています。

 

特定の人がコネクションを使って優先順位を上げようとした問題…

 

対象年齢に達していない首長が優先的に接種を受けた問題…

 

300人を超える市の職員が優先接種を受けていた問題…

 

キャンセルされた分のワクチンを首長が接種した問題…

 

現在接種が進められているファイザー製のワクチンは、いったん解凍すると2時間以内に希釈しなければならず、接種できる状態になったワクチンは、6時間以内にすべてを使い切る必要があります。

 

なので、予約されていた方で急なキャンセルが出た場合は、廃棄するのではなくその活用を考えなくてはなりません。

 

最初に挙げたいくつかの問題ですが…

全てをいっしょくたに否定するのではなく「優先接種」の意義や考え方を、みんなで共有する必要があると、私は考えています。

 

※優先接種については、厚労省のWebサイトにその考え方や具体例が載っています

 

例えば「医療従事者等の範囲について」だと…

業務の特性から、感染患者と頻繁に接する可能性があることから、新型コロナウイルスへの曝露の機会が極めて多いことが挙げられています。

 

つまり、病院や診療所や、救急搬送に関わる隊員などが対象です。

 

同様に、自治体等の感染対策業務において、感染症患者に接する可能性のある業務を行う人も対象になっています。

保健師や、予防接種の会場設営に関わる業務に携わる職員などです。

 

これらの人が発症や重症化することで業務の遅れや医療体制に支障がでる恐れがあり、それはすなわちまち全体の感染対策を揺るがすリスクと考えられるからです。

 

その基本的な考え方を共有できれば、キャンセルの扱いについても、多くの方に納得していただけるのではないかと思います。

 

例えば国立市では、キャンセルの取り扱いについて以下のように決めています。

 

 

実は…

ワクチン接種の初日に1名分のキャンセルが出ましたが、そのキャンセル分は永見市長に接種していただいたそうです。

 

71歳の永見市長はそもそも高齢者区分の対象者でしたが、最初の接種は人数が少ないからと申し込みを遠慮されていました。

 

しかしワクチン担当の部長は、市長が感染することで市政運営や感染対策に支障が出てはいけないと、キャンセル分の1本は危機管理の観点からも永見市長に接種することが妥当だと判断されました。

 

人前に出て話す機会も多い市長ですから、私もこの判断は正しいと思っています。

 

また、今後予定されている6月分については、65歳以上の全ての高齢者が2回接種できる分量が確保されることが決まっているので、争奪戦になることはありません。

 

 

「機会の平等」は必要なことですが、住民福祉サービスを滞りなく進めるための手だてもまた必要なことだと思っています。

 

 

先ずは考え方や理由も含めて、自治体なりの対処の仕方を市民に公表することがよいのかもしれませんね。

 

ワイドショーを見ながら、久しぶりにコメンテーターの血が騒いだ石井めぐみでなのでした(笑)