国立市では平成24年より、10月の第3土曜日を「国立市認知症の日」を制定しています。
医療・介護の関係者などで認知症に対する理解を深め、「安心して暮らせる」、「認知症のことを理解して見守ってくれる」、「自分の話を聞いてくれる」、「わかるように話してくれる人たちがいる」、そんな地域を目指して、様々なイベントが行われました。
午前中のメインイベントは、映画『ケアニン』の上映会
「ケアニン」とは、ケアをする人、つまり介護に関わる人のこと。
介護職と聞くと「厳しい仕事」というイメージもありネガティブに描かれがちですが、この映画は、その介護職に関わる人たちの喜びややりがいを、とても自然なカタチで見せてくれます。
認知症になったからといって「人生が終わる」わけではありません。
認知症になっても楽しく生きていけるという希望と、認知症の人に寄り添う楽しさを、この映画で教えていただきました(*^^*)
あまり感想を書きすぎるとネタバレになってしまうので控えますが、とにかく多くの方に見ていただきたい映画です。
会場となった芸小ホールでは、映画が終わる頃にはすすり泣きの嵐。
私は大泣きしてしまったので、しばらく席を立てませんでした(^^;)
興味がある方は、ぜひコチラでチェックしてくださいね。
午後は、基調講演や当事者のみなさまとのナツメロ大会。
そのオープニングには、認知症当事者のフランク・ゴードンさんと、仲間たちによる、ジャズライブがありました。
認知症になっても体得した(カラダで覚えた)ことは忘れにくいといわれています。
フランクさんの演奏も素晴らしかったです。
そして、第2部の基調講演の1つ目は・・・
厚生労働省から岡野智晃さんにお出でいただき、今国会で法案が成立するかどうかという瀬戸際の「認知症基本法」のお話をしていただきました。
認知症になっても、住み慣れた地域で安心して暮らすための法律です。
今年6月に策定された認知症施策推進大綱から、法律にするためのたいせつな法案なのですが、某大臣の疑惑追求などでなかなか審議にたどり着かないのがもどかしいです(^^;)
それでも、政府の機運は高まっているそうで、新オレンジプランを応援する「2019オレンジリングドレスアップ」が各省庁で行われたそうです。
基調講演の2つ目は・・・
大田区の地域包括支援センター長、澤登久雄さん。
大田区という都市部での認知症への取り組みについてお話いただきました。
このお話が、ほんとうに素晴らしかった〜*(^o^)/*
大田区には21ヶ所の地域包括センターがあるそうですが、なんと1ヶ月で10,000件を超える相談があるとのこと。
これはもう、個別支援の限界です!!!
さらにいえば、どんなに強固な支援組織を作っても、SOSの声を上げられない人を見つけることはできないのです。
そんな人たちを救うためには「気付きのネットワーク」が必要だとおっしゃいます。
そして、その「気付きのネットワーク」を作るのは、日常的に関わる地域の人たちでなければならないことを教えていただきました。
大田区で行っている「みま〜も」の活動はたいへん参考になりました。
国立市でもすぐに実行できるような事業のヒントもあり、私にとっては宝物のような時間になりました(*^^*)
もっとお話したいなぁと思いを寄せながらの帰り道・・・
なんと・・・偶然、澤登さんに遭遇!!!Σ(゚д゚|||)
これはもう運命です!
名刺の交換とお友だち申請をさせていただきました(笑)
このイベントで、「認知症であっても地域でふつうに暮らせるまちをつくるのは市長の責務です」とおっしゃっていた永見市長。
どうか、どうかよろしくお願いいたしますね。