以前にも書きましたが・・・
国立市では、本来なら東京都などの単位で作っている地域医療の計画を「もっと身近なものにするために」、独自の地域医療計画を作成しています。
都や県の単位だと、なかなか「自分事」として捉えるのが難しい医療計画ですが、実は市町村には医療を担当する部署がないことが多いので、国立市では地域包括の担当が手探りで一から作り上げているのです。
で、今夜はその「地域医療計画」の勉強会。
講師は、全国在宅療養支援診療所連絡会会長で国の様々な医療施策にも深く関わっていらっしゃる、新田國夫先生です。
新田先生がいらっしゃることで、国立市は地域包括や在宅医療を先進的に進めることができているし、私たち議員もたくさんのことを学ぶことができるのです。
在宅医療でもっとも問題になるのが、老年期の中でも85歳を過ぎてから。
認知症を発症するリスクが高く、老老介護や独居も多くなります。
そんな中で、例えば病気になって入院をした後・・・
果たして自宅に戻ってふだんの生活ができるのでしょうか。
また、病院での治療はどこまで行なうべきなのでしょうか。
たいせつなのは、地域の中に「かかりつけ医」を持つことで、ふだんの本人の状態や生活の様子を医療関係者と共有しておくことや、家族やかかりつけ医に自分の意思を伝えておくこと。
どんな治療を受けたいのか。
どこで最後を迎えたいのか。
ついつい避けてしまいがちな話題ですが、家族が集まったときなどに話し合っておくと良いかもしれませんね。
それから・・・
みなさんのお話の中で、実は「かかりつけ医」を見つけたり決めたりするのが難しいということも分かりました。
確かに、病気にならなければそもそも病院に行きません。
歯科医や眼科医が「かかりつけ医」というのもちょっと違和感がありますよね。
かと言って・・・
現在の市内のドクターの数で、市民ひとりひとりの情報をすべて把握して診療に繋げるのは難しい気がします。
イギリスでは様々な医療機関が患者一人のカルテにアクセスできたり、看護師さんなどが患者のふだんの生活の様子を把握していたりと、情報共有することで「かかりつけ医」のシステムが成り立っているそうです。
これについてはさらに勉強したくなりました。
今夜は、30名ほどの方が「ひらや照らす」に集まって、それぞれの思いを語り合い、先生に質問する時間もいただきました。
みなさんの具体的なお話を伺うことで課題が見えてきた気がします。
新田先生、担当課のみなさま、
そしてご一緒してくださった全てのみなさまに感謝します。
ありがとうございました!