国立市公民館で開催されている
「くにたちブッククラブ」に参加させていただきました。
「くにたちブッククラブ」は30年以上も続いている
市民のための読書講座です。
毎年、テーマを決めて数本の作品を読み
参加者の読みを出し合い、講師の解説などを聴いて
さらに読みを深める講座です。
今年のテーマは「世界の軋む音を聞く」
政治的に不透明な時代は「分かりやすいモノ」に陥りやすいとき。
そんな時代に、敢て
わけの分からない「いびつ」に感じられるような小説を読み
その世界観を味わうというコアな企画です(笑)
第一回目は、川上弘美さんの『真鶴』
2006年に発表された作品です。
もともとは読書が大好きだったワタシですが
市議になってからは、自治体関係や街づくりなど
仕事関係の本ばかりを追い立てられるように読んでいたので
気付けば、小説を手に取るのは数年ぶり。σ(^_^;)
川上作品も実ははじめてだったので
ドキドキしながら頁を捲りました。
内容に触れると差し障りがあるので書きませんが
講座でのみなさんの感想が、とても興味深かったです。
男性は「わけが分からない」「読み進めるのが辛い」などと
拒否反応を示す方が多かったのですが
女性は、むしろ「リアル」「共感できる部分が多い」など
正反対の意見が見られました。
どなたかが、
「本は読者を選ぶようだ」と発言されていたように
確かに、小説には相性があるのかもしれません。
ワタシにとっては作者の使う言葉も含めて、
切ないほどのリアルさを感じる作品。
きっと相性が良かったのでしょうね。
今回の講師は、日本大学文理学部教授の紅野謙介さん。
謙介さんのお父様の紅野敏郎先生は近代文学研究の泰斗。
実は、ワタシの大学時代の恩師でもありました。
ここで、先日発見した懐かしい写真(笑)
紅野ゼミの卒業記念写真です。
ここでも、えりちゃんと一緒(笑)
そして紅野謙介さんは
早大シネマ研究会の先輩でもあり
学生時代を濃密に、共に過ごしたお仲間だったんです。
39年ぶりの再会〜(*^.^*)
ちょっとはにかんだような素敵な笑顔も
スラリと伸びた長い脚も当時と全く変わっていません。
講義はお父様より爽やかでスマートな雰囲気で(失礼!)
参加されたご婦人方からの熱い視線を浴びていました。
今回のテーマを「世界の軋む音を聞く」としたのは
傷や亀裂を抱えた作者の書く小説が
ときには読み手の傷を癒す効果があることを実感したり
その「わけの分からなさ」を味わうのも目的とのこと。
謙介先生の解説と講義を聴いて
『真鶴』をもう一度読み返してみたくなりました。
学生時代のワクワク感が戻ってきたようです〜(*^^*)
次の議会の準備に入る時期ですが
たまには小説を読む時間もとりたいな。
今年度の「くにたちブッククラブ」は以下のメニューになります。
6月8日(木)『恋歌』朝井まかて
7月13日(木)『殺人出産』村田沙耶香
9月14日(木)『沈黙』遠藤周作
10月12日(木)『博士の愛した数式』小川洋子
11月9日(木)『櫛引道守』木内昇
12月14日(木)『掏摸』中村文則
1月18日(木)『ショート・サーキット』佐伯一麦
ご興味のある方は「国立市公民館」までご連絡ください。
042-572-5141
今日も読んでいただきありがとうございました。
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