3月12日の講演会が午前中だったので、
前日の11日、午後2時ごろ家を出て上野駅に向かった。
行き先は、南相馬市。
楽しみにしていた講演会だった。
14時47分ごろ、
緩やかな坂を登り、お茶の水の交差点で信号待ちをしていたとき、
突然の揺れに襲われた。
何が起こったのか分からなかった。
ブレーキを掛けていても車が動きそうなくらいの揺れ。
グラグラと動く街路灯。
信号機が点滅したと思ったら、そのまま消えた。
目の前に聳えるように立つ大学病院の窓が割れ、
スローモーションのようにバラバラとガラスが落ちてきた。
ようやく、地震なのだと気が付いた。
止まっているわけにもいかず、とりあえず駐車場に車を入れ、
電車の遅れを確認しようと上野駅に行ってみた。
「公園に避難してください」
「駅構内から退避してください」
拡声器で叫ぶ駅員。
早足で歩く乗客たち。
電車は全て止まっている。
券売機も改札も閉められている。
マネージャーに電話をするも、携帯は繋がらない。
それでも私は、なんとかして南相馬市まで行かなくてはと、
車で行くことを考えはじめていた。
カーナビをセットしているとき気がついた。
「そうだ、テレビで状況が分かるかもしれない」
車のテレビを点けて愕然とした。
電車が動くわけがない・・・。
そこに映し出されていたのは、
津波に呑み込まれる町の姿だった。
東北地方太平洋沖地震
マグニチュード8.8の観測史上最悪の地震の報道だった。
ようやくマネージャーとメールが繋がり、
講演会が中止になったことを告げられた。
大渋滞のなか、13時間掛かって家に帰った。
すでに朝日が昇る時間だった。
眠ることもできず、そのままテレビを見続けた。
マネージャーから「主催者の方が亡くなった」と知らせを受けた。
南相馬市では1,800世帯が壊滅状態と報道されている。
お会いするはずだった、その人たちのことを思うと涙が止まらなかった。
自然の脅威の前で私たちは無力だ。
最前の手を尽くしていても災害を免れることはできない。
それでも、何かができると私は思う。
起こった悲劇をただの悲劇で終わらせないために、
私たち、ひとりひとりができることをやって行けばいい。
何ができるか、考えてみてもいい。
数時間前まで、考えることが辛過ぎてここに書くこともできなかった。
それでも、読んでくれる人に何かが少しでも伝わるなら、
書かなければいけない。
せめて、ひとつの進歩があるように、
この出来事をしっかりと見つめ、関わって行こうと思う。
![$石井めぐみオフィシャルブログ「☆幸せのタネ☆」Powered by Ameba-切符](https://stat.ameba.jp/user_images/20110313/00/megumiishii/e2/93/j/o0400030011106058679.jpg?caw=800)
前日の11日、午後2時ごろ家を出て上野駅に向かった。
行き先は、南相馬市。
楽しみにしていた講演会だった。
14時47分ごろ、
緩やかな坂を登り、お茶の水の交差点で信号待ちをしていたとき、
突然の揺れに襲われた。
何が起こったのか分からなかった。
ブレーキを掛けていても車が動きそうなくらいの揺れ。
グラグラと動く街路灯。
信号機が点滅したと思ったら、そのまま消えた。
目の前に聳えるように立つ大学病院の窓が割れ、
スローモーションのようにバラバラとガラスが落ちてきた。
ようやく、地震なのだと気が付いた。
止まっているわけにもいかず、とりあえず駐車場に車を入れ、
電車の遅れを確認しようと上野駅に行ってみた。
「公園に避難してください」
「駅構内から退避してください」
拡声器で叫ぶ駅員。
早足で歩く乗客たち。
電車は全て止まっている。
券売機も改札も閉められている。
マネージャーに電話をするも、携帯は繋がらない。
それでも私は、なんとかして南相馬市まで行かなくてはと、
車で行くことを考えはじめていた。
カーナビをセットしているとき気がついた。
「そうだ、テレビで状況が分かるかもしれない」
車のテレビを点けて愕然とした。
電車が動くわけがない・・・。
そこに映し出されていたのは、
津波に呑み込まれる町の姿だった。
東北地方太平洋沖地震
マグニチュード8.8の観測史上最悪の地震の報道だった。
ようやくマネージャーとメールが繋がり、
講演会が中止になったことを告げられた。
大渋滞のなか、13時間掛かって家に帰った。
すでに朝日が昇る時間だった。
眠ることもできず、そのままテレビを見続けた。
マネージャーから「主催者の方が亡くなった」と知らせを受けた。
南相馬市では1,800世帯が壊滅状態と報道されている。
お会いするはずだった、その人たちのことを思うと涙が止まらなかった。
自然の脅威の前で私たちは無力だ。
最前の手を尽くしていても災害を免れることはできない。
それでも、何かができると私は思う。
起こった悲劇をただの悲劇で終わらせないために、
私たち、ひとりひとりができることをやって行けばいい。
何ができるか、考えてみてもいい。
数時間前まで、考えることが辛過ぎてここに書くこともできなかった。
それでも、読んでくれる人に何かが少しでも伝わるなら、
書かなければいけない。
せめて、ひとつの進歩があるように、
この出来事をしっかりと見つめ、関わって行こうと思う。
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