「播種時の潅水で大きな生育差」
ホウレンソウ
セルリーの圃場巡回をすると、同時に様々な作物を見せてもらうことになります。

ある畑で隣に植えたホウレンソウで、作物があらわす正直な現象を目にしました。


ホウレンソウは、収穫期を少しずつずらすために、播種の時期を変えます。
列ごとに順番に播種していきますが、この畑の最初の列は、明らかに後に播いたものが追い越し、大きく生育しています。

 (写真左から列ごとに播きはじめたもの)


この大きな遅れは、最初の列は“乾いた土に播種”し、後からのものは“播種前に床に水を撒いて十分な水を含ませた”ことの違いなのだそうです。

なかなか発芽しなかったため、明らかに収穫期が変わってしまいます。



ホウレンソウ ホウレンソウが健全に育つことは、生育日数が予定通りになるほかにどんな好影響があるでしょうか。


まず、健全な生育をすることは、様々なストレスやダメージに強くなることが考えられます。

根張りがよくなり、養分の吸収も順調に行われます。


そして、それは栄養価にも影響すると思われます。

窒素の代謝は、硝酸イオン含量に影響します。硝酸イオンはできるだけ作物体に残さない栽培が人の体にやさしいのです。


ビタミンC含量と硝酸イオン含量は負の相関関係があるといわれます。

また、カロテンとビタミンC含量には、相関関係がみられるようですから、健全に生育すると、ビタミン類の多いホウレンソウになるといえそうです。


有機質肥料と化成肥料の栽培を比べると、ビタミン類の含量は両者あまり変わらないものの、ミネラルの含量は有機質肥料で栽培したものが多いデータがあります。


食味に影響する還元糖やシュウ酸の含量も有機質肥料と化成肥料による数値的な差がないことも、研究機関で示されています。

「茶」でも同様ですが、有機質肥料と化成肥料の味の違いは、数字で現れない何かがありそうです。


また、ホウレンソウに現れる栄養価の違いは、施肥によるもの(有機質肥料と化成肥料)より、季節による「品種」と「栽培法」に影響される方が大きいようです。


さらに、作物にとっての水は、健全な生育に欠かせないだけでなく、病害防除などにもつながるポイントです。

干ばつ、過湿はいずれも根のストレスになり、抵抗性が落ちるのです。特に、土壌病害に影響しています。

適期の潅水と水分管理で、理想的な土の三相(固相・液相・気相)分布を保つようにしてあげたいですね。


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