「ご紹介いただいた一軒一軒に添う対策を」

 

現在の仕事に就いて、四半世紀になります。

自社開発の農業資材のメーカーですが、当初、農業の現場を訪ねて「農業生産の収益性を上げなければ……」という想いを持ちました。

 

料理離れの時代に入っていましたので、農産物を買ってもらうために「手軽に料理をすること」に取組みました。

地方情報紙での料理コーナー「かんたんクッキング」の連載です。

次に、地元で生産されている作物を地元にいて知らない事に気づきました。

ちょうど農産物直売所ができはじめ、産地として出荷されている作物や、地元で伝えられてきた"伝統野菜"が手に入るようになってきた頃で、生産者様を紹介する特集記事を掲載しました。

 

当時は、地元の農産物の加工品づくりをお手伝いしたり、東京でのマルシェや料理教室などに信州の農産物をお届けする依頼にもお応えしていました。

こうした流れをつくりながら、本業の農業資材の製造販売を続ける中で、次第に"異常気象"といわれる自然の変化が栽培に影響を与えるようになっていました。

農業生産を妨げる栽培環境で、作物がつくりづらくなってきたのです。

 

元来、連作障害対策として研究開発された資材ですので、作物の病害を回避するために作物ごとに普及してきました。

高品質の作物にすることで収益性を上げ、病害を減らすことでロスを抑え、収穫の満足を味わっていただくことで農業生産に安心を提供したいと思っていました。

作物ごとに問題となる病害に取り組み、多くの病害防除データを残していました。

 

ところが2、3年前から、「つくりたい作物がつくれなくなる」という想いを強く感じるようになりました。

猛暑、豪雨、病虫害発生へのひっ迫した危機感です。

実際に、原因不明や対策のない病害があり、対策として農薬で抑える対処しかできない病害の蔓延です。

 

ご相談を受けてから、この春作で3年6作目を終えた「セルリー穴あき」は、生産者様が満足する収穫(2Lサイズの割合が直接収益に影響)になり、防除の実績を残しました。

施肥量が影響するため、個々の生産現場に応じた対応です。

基礎には、弊社の育苗用資材の効果が必要です。

 

 

さらに「セルリー疫病」は、出合いから3年のこの春、どうやら対策に役立ちそうな兆しが見え、本格的に現地で取り組むことにしました。

思いがけず激発生の生産者様のご紹介をいただき、また、新たなスタートです。

 

資材のチカラを落とさずに製造し、高い効果を得られる施用法を追求することが原点にあります。

これから、産地をつないで行く若手生産者の皆様が、不安なく生産を続けるために、できることをして行こうと、使命のように感じています。

 

生産したい作物を、理想的な栽培に導くために……。

「これからやりたいことリスト」のひとつには、コツコツ続けてきたこんな挑戦があります。

病害に悩む生産者様との新たな出会いに、心を引き締めています。

 

 

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