「開発のなぜ?/食料危機・環境・安全・動物福祉」
昨日、日曜の朝……。
最先端技術の潜入オンラインライブで、細胞増殖によって筋肉をつくり出すことで生まれるふたつの技術を探求しました。
メモをしたら、バイブルサイズで表裏4枚。
「バイオハイブリットロボット」と「培養肉」のふたつで、盛りだくさんの内容です。
どちらも、筋肉をつくり出すことから、その展開がはじまります。
「培養肉」については、農政の研究会で2022年1~3月のテーマだった「フードテック 何をめざしているのか」の中で、バイオベンチャーのCTOの方による「培養技術が切り拓く未来」をお聴きしたことがあります。
当時の会社は、肝臓細胞の増殖でフォアグラをつくっている内容でした。
このお話をお聴きしたのが3月11日、その直後の3月29日に今日のお話の東京大学と日清食品ホールディングスの研究で、初めて培養肉の試食を実現した発表がありました。
当時の地方紙にも4月1日に掲載され、動物の肉の筋細胞を素材とした国内初の培養肉で、重さ2g、長さ約4.5㎝、幅2㎝、厚さ約1㎜のしゃぶしゃぶ用のような肉片だったようです。
2025年までには、7㎝×7㎝、厚さ2㎝の牛肉を目指しているそうです。
なぜ今、培養肉なのか……と言うと、そこには、食料危機・環境問題・安全性・動物福祉の社会問題があります。
世界の畜産物必要量は、2050年には約1.8培増加(2010年比)と予想され、
牛肉1㎏つくるのには、大量の水や飼料が消費され、便や呼気からのメタン排出問題があります。
また、鳥インフルエンザ、豚熱などの衛生上の問題やフードロス、
さらに、飼育環境の動物福祉(アニマルウェルフェア)も課題解決を必要とされています。
食感や味の技術向上や製造コスト、原材料の安全基準とその標準化、そして、社会受容性など今後の課題が挙げられています。
2022年にお聴きした時、2g7000円以上というお話でしたが、今はどんな状況でしょうか。
混沌とした現実社会の中で、最先端技術が各研究機関や企業で進んでいることは、ひとつの光です。
タンパクをアミノ酸にする熟成も味への変化を生み、可能性は無限大。
消費者は、これを知ることで、問題解決への道を歩みはじめていると思います。
頭の中で盛りだくさんのお話を整理しながら、畑でたくさんのミントを刈り取り、日曜の午前は終わりました。
梅雨前に干したかったミントの葉。
爽やかな香りが前向きな思考を刺激しました。
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