「ミートボールの定番が、癒しの器に」

 

NHK朝ドラ「らんまん」の最終回を観終えた週末……。

牧野富太郎氏をモデルにし、実在した植物学者の生涯を、明治の時代背景と重ねながらフィクションで描かれました。

実在の人物が辿った歴史や私生活も知られている中で、ドラマではどんなストーリーになるのかも、興味深いところだったと思います。

 

新種の植物を求めて全国を巡り、日本の植物を網羅した偉業には、その活動を経済的に支えた妻の存在がありました。

このドラマで、採取現場に旅する夫を経済的にも支える妻の姿を観て、亡き両親の生涯を重ねるようになっていました。

父は、園芸資材を輸出するために、地元から群馬県、東北、北海道へと採取現場を北上し、10数年間、原料を探す旅で現地の山野を駆け巡っていたのです。

 

初期は、大型オートバイで鳥海山周辺などに行き、車に移行すると、次は北海道に10年程、現場を持ち、飛行機の利用をしながら長万部などで採取をしていたようです。

アイヌ民族のおみやげ品を持ち帰り、それを語る父は、アイヌをリスペクトしている様子が幼子にも伝わり、その文化がとても新鮮だったのだと今にして思います。

原料調達は父、経理は母。

父から母に送られた手紙が遺されていて、資金が足りないため送金を願う内容がありました。

横浜の貿易商社へ営業に行くのも、もっぱら母の仕事でした。

 

 

生まれた時からそんな環境にいて、"お留守番"が多かった乳幼児期の私ですが、物心つくと、家に落ち着き、来客をもてなし洋風を取り入れた母の献立が印象に残っています。

子どもの好む、グラタン、ミートソース、コロッケ、そして、パウンドケーキもお得意な十八番。

お祝いの日は、決まって大好きなミートボールでした。

 

今年7月半ばに、食器をすべて洗うリフレッシュを大々的にしましたが、その時、縁が欠けた器を、香りが爽やかなアロマティカスの鉢にしてしまいました。

昔、ミートボール専用だったお洒落な器。

もう、料理を盛ることはなく、でも、捨てるのも後ろ髪を引かれ……、底にネットを敷いて植えてみました。

 

両親が暮らしを築いていた、あの時代……。

ちょっと姿を遺して、ほのかな香りに癒されましょう。

 

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