「エリザベス女王の偉大さと揺るぎない魅力」
エリザベス女王の訃報に、異国の君主ながら涙が湧き出ました。
長年、変わらず気品ある面持ちで国民の心を支えていたお姿に、大きな癒しと安定を感じていました。
今年のはじめ、NHKのEテレで、「カラーでよみがえるイギリス帝国」を観ました。
「新しい時代への王室」として、エリザベス女王の一生を伝えるものでした。
「私は宣言します。私の人生が長かろうと短かろうと、そのすべてを国民と偉大な王室のために捧げます」という、21歳の時のことばに、改めて感動を覚えます。その覚悟に…。
70年の長きにわたり責務に尽くされたことに、お疲れさまでした。ごゆっくりお休みください。とお祈りいたします。
七つの海を支配し、「太陽の沈まない帝国」といわれた19世紀のイギリス。
1896年に18歳で即位したヴィクトリア女王は、「戦う女王」と呼ばれ、64年間王位に就いていたそうです。
イギリスとわが家はご縁があり、第二次世界大戦で敗戦した数年後、イギリス大使館からの情報によって、父が英国王立園芸協会へ洋ラン栽培用の日本産園芸資材の輸出をしていた時代があります。
それは、エリザベス女王が即位し、同時に王立園芸協会総裁になった頃と重なるようです。
イギリスと、植民地だったオーストラリアなどにも輸出され、残された写真にはホノルル宛てもありました。
1963年にエリザベス女王が訪ねているハワイとは絆が強く、英国庭園につながっていたのかも知れません。
バイオ技術のない当時は、寒天培地を入れたフラスコで洋ランの苗づくりをしていて、イギリスから苗を輸入してシンビジュウムを栽培したのも、その後のご縁…。
父の祖父が昔、イギリスに渡り、「大英帝国」を執筆したのも、すべてのご縁の原点です。
戦後、敵国であった国同士がいち早く貿易を行い、国交を復活していた事実を知ると、
戦争は、人間同士が行うものでなく、“国家”という組織が得体の知れないモノに誘導されるかのようです。
振り返れば愚かな歴史になる、と知りつつも。
96年の長い生涯のすべてを、国民と偉大な王室のために捧げたエリザベス女王には、「信念の女王」と称えたいです。
イギリスへの手紙をタイプライターで打つ父の姿を思い出し、心よりご冥福をお祈りいたします。
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