アラサーで出逢った素敵な大河ロマン | FLOWERS~ めぐみの夢恋語り~・ブログで小説やってます☆

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Every day is  a new day.
一瞬一瞬、1日1日を大切に精一杯生きることを心がけています。
小説がメイン(のつもり)ですが、そのほかにもお好みの記事があれば嬉しいです。どうぞごゆっくりご覧下さいませ。

皆様、おはようございます。

 ここのところ、ちょくちょくオススメの小説だけでなく、コミックもご紹介しておりますが、

 今日はコチラ。



 篠原千絵さんの天は赤い河のほとり

 実を言いますと、私がこれに出逢ったのは既に三十代になってからのことです。

 確かウチの娘こと長女がお腹にいる頃だったと思う。

 私は三〇歳で再婚するまでは様々な資格試験に挑戦して、制覇することを

 生き甲斐?にしておりました。

 しかし、流石に結婚してからはそうもゆかず、自宅でできる通信教育に切り替えました。

 最初に選んだのはNHK学園の通信教育講座、古代オリエント史でした。

 こちらはエジプトや古代ヒッタイト帝国など、古代オリエントの歴史を学びます。

 それを受講しいる中に最初の子どもができて、出産しました。

 通信教育の良いところは、いつでも、どこでも自分の都合でできること。

 産後一ヶ月、自宅で赤ちゃんが眠っている側でも課題をやることができて、

 実際にやっていたのを憶えています。

 その頃、通信添削の課題リポートの講師の先生とのやりとりの欄があり、

 先生が気軽にオリエント史を知る一助となるー、と、このマンガを紹介してくれたのです。

 それを知ったのはまだ娘がお腹にいる妊娠後期でした。

 早速、近くの書店に行き、最初の何巻かを買ってみましたが、

 これがとにかく面白いんです。

 基本的にはストーリーは以前、ご紹介した王家の紋章に似ています。

 現代に生きる女子高生が対タイムスリップで古代ヒッタイトに飛ばされ、

 その時代に生きるカイル皇子と恋に落ちるという内容。

 しかし、王家と違い、こちらはちゃんとストーリーが進んでいき、

 完結もしています。

 なので、途中で放り出されたというか不完全燃焼的な気分になることもなく、

 安心して結末まで楽しめます。

 何と言っても、主人公の少女がたどる波瀾万丈の道のりがみどころ。

 カイル皇子というのは歴史においても名を残した実在の人物ムルシリ二世。

 そして、少女ユーリは実はその皇帝の皇后となった女性だったという話。

 この二人の恋がまた見物です。

 最初はユーリはカイルが好きなのに、いずれ自分は現代に還らないといけないので、

 敢えて距離を置こうとしている。

 皇子も同様に、ユーリを好きなんだけれども、いずれ現代に帰してやらないと

 いけないからと我慢している。

 それが段々惹かれ合い、どうにもならなくなる。

 やがて皇子は皇太子となり、更には至高の位である皇帝になりました。

 やっと両思いになった二人、今度はユーリはただの身分もない側室だからと

 身を引こうとする。

 一方、皇帝となったカイルはユーリに対して、かなり強引に迫ります。

 この辺りの二人の掛け合いもみものです。

 ここら辺りまでお話が進んだ頃はちょうど、ウチの娘を生んだ頃でしたか、

 帝王切開で更に術後の経過もあまりよろしくなかったので、

 三週間も入院していましたから、病室にたくさん本を持ち込んで

 読書三昧していました。。。

 とにかく面白いです!

 歴史好きの方にはオススメの名作で、読み応えもあります。

 ただ、実際にこれが歴史を知るのにどれだけ役に立つかといいますと、

 実は私は添削講師の先生から紹介していただいたものの、

 私的に文通をするまでになった別のやはりオリエント史の講師の先生に

 このイラスト集(美麗版を本屋で購入)の一部を贈ると、
 
 金髪碧眼のヒッタイト人なんて考えられない、これは、まったく奇想天外で

 あり得ない話だと逆に文句を言われてしまいました。

 なので同じ講座の講師の先生でも、これだけ考えが違うのかと愕いたものです。

 もしかしたら、紹介して下さった先生は

 史実がどうというよりは、私が楽しく興味を持ってオリエント史を学べる

 きっかけにとこの作品を紹介してくれたのかもしれません。

 
 専門家から見れば、ありえない話でバカらしいのかもしれないですが、

 詳しくは知らない人間には十分ロマン溢れる面白い話です。

 韓流時代劇と同じですね。

 ほんの少しの史実を大きく脚色して、およそ史実とはかけ離れたドラマを作り上げる。

 だけど、歴史研究じゃないのだし、それがフィクションだということを自覚しているのなら、

 面白ければそこまで神経質になって否定する必要もないし、

 一つのお話として楽しめば良いんじゃないかと私は思います。