いかがおすごしですか?
今日、読み終わった本。
幼稚園のママ友たちのお話です。
森に眠る魚 角田光代著
都内文教地区の町で出会った5人の母親。育児を通して互いに心を許しあう彼女たちだったが、その関係性は徐々に変容してゆく。引き金となったのは小学校受験なのか、それとももっと他の何かなのか。――あの子さえいなければ。私さえいなければ。5人のせめぎあう感情が胸にひりひりと迫る、著者母子小説の衝撃作!
本に出てくるママたちは、子供に友だちを作ってあげたかったし、自分も友だちを作りたかった。そして知り合った5人は、最初はとても仲良く、楽しく過ごしていました。、ふとしたきっかけから、気持ちがすれ違い始めます。
そして小学校受験がからんでくると、さらにエスカレートしていき、、、
競争したり、比べたり、嫉妬したり、羨んだり、妬んだり。中には精神的に病んでる!というママも出てきたり。。。
あぁ、あるある、と思って読んでました。
私も子供が幼稚園のとき、何人かのママたちとグループになり、親子で遊んでいました。子供に友だちをつくりたかったし、ママ達とも仲良くなりたかった。でも全員のママと気があうわけじゃないので、ちょっとしんどいかったかも、、、(多分お互い)。
もちろん、子供を色んな子供たちと遊ばせたかったので、ありがたかったと思っています。良い方ばかりでしたしね。ご縁はほぼその時だけだったけど、それでいいかな。
(運が良いことに、今も仲良い人が一人いて、ありがたいです)
同じ委員をしていた人と合わなくて、顔を合わせるのも辛くて、くよくよしていたこともあります。今考えると、小さな世界しか見えていなかったから、あんなに悩んでたのかな?と思うし、他人なんだからどうでもいいじゃん、と思うけど、あの時は幼稚園の世界が大きかったから、しんどかったな。
子供がお受験したことも思い出しました。自分も周りも、小説のようにひどくはなかったと思うけどね?!
でも思い返せば、我が子を合格させたい思いで、周りが見えてなかったかも。。。ほんと、がんばりすぎてたな。同じ学校を受ける人たちを、ライバル視してなかったと言えば、うそになるかな。
あの時の私、もし合格してなかったら、合格した人を羨んでたかもしれない、とか思うと、我ながら小さい、、、と反省💦
(その時合格しなくても、この先の人生で、チャンスはあるんですけどね。国立小学校の受験に失敗して公立に行った子が、中学受験で灘中学校に行ったり。大学が全然希望していない所であっても、研究に没頭して、今は海外で研究者だったり。進学は希望どおりにいかなくても、人間性がよく可愛がられ、ずっと幸せな人生を送っていたり。)
小説に出てくるママたちも、子供を幸せにしたい、自分も幸せになりたいと、それぞれ一生懸命に生きている、普通のママたちでした。
でもちょっとしたことで、複雑に絡まって、おかしくなってしまったんだろうな、と思います。どこでも、誰でも起こりうることだな、、、と思い、読み終えました。
清々しい内容じゃないけど、角田光代さんらしくとても読みやすく、どうなるのかな?とページをめくるのが止まらない本でした。反面教師にさせてもらいたいと思います。
ではごきげんようー