someday
昨日はオーストラ・マコンドーさんの「someday」を観てきました。
客席に足を踏み入れるとそこにはガラス張り(アクリル)の一軒家が立っていて。
客席にのみ明かりが入っているのでアクリルにはお客様の姿が映っていて、開演までの時間はなんだか奇妙でソワソワする時間。
開演してビックリ。
そのアクリル板を暗転で取り去ったのかと思いきや、アクリル板の箱の中で芝居が進み…
喋り方もリアルなボリュームなので正直何言ったか聞き取れない部分もあったのだけど、そこも含めてそれぞれのキャラクターになっていて。
なんだか覗き見をしてる気分w
終演後に舞台を撮ってる人がチラホラいたけど、やはりあまりいいこととは思わなかったので😅
物語の登場人物は、1人の俳優の男性と、密に関わりのある人々。
マネージャーだったり、彼女だったり、妹だったり、娘だったり。
初っ端、決まってた仕事がボツになって「なんなんだよ!」とがっかりしつつも、「まぁ次の仕事、頑張るか…」と決まってもいない「次」に向けて、またダラダラとした日常を送ろうとしてる男に、「いつまでそうしてるつもり?たゃんと将来のこと考えてるの⁈」と怒るシーン。
なんかね、個人的にグサリときた😅
「俳優」と言いながらそれだけで食ってけるようになるのはかなり大変なことだし、テレビに出てる(撮影してる)ときや舞台に立ってる(稽古してる)ときだけが俳優なのではなく、これらのことを仕事と呼ぶのであれば、仕事をしていないときも俳優であって。
でも仕事をしていないときも俳優である為には、常に何かを感じたり、磨いたり、していなきゃいけないと思う。
けど、ぐだぐだと無駄な時間を過ごして終わらせてしまう1日もあったりして。。
だからこの主人公の男の気持ちが、
彼女に真っ当な意見を言われてドキリとする気持ちが、
なんだかいたたまれなくなってしまった(笑)
だけどこの男、「まぁいつか、いつかね」で逃げてしまう。
それをずっと繰り返してきたもんだから、まさかのしっぺ返しを今更くらうことになる。
学生の頃付き合っていた彼女からある日突然連絡があり、突然「その子 貴方の娘です」と言われ、目の前に17歳の女子高生が現れちゃうんだよね。
「俳優」としての立場もあるし、「今」の生活もあるし、、
でも、微妙な距離を置きつつも2人の同居生活が始まり…
マネージャーとしては「本当に本当の娘なの?」と疑いたくもなるし
妹としては「自分のこともままならないのに 勝手に家族作ってんじゃねーよ!」って思うし
彼女としては「は?子供いたの?隠してたの??」と怒り狂いたくもなる
そこに元カノも入ってくるわで波乱続き。。
はっきりしない男と
はっきりさせたい女
そして
はっきり言わない女子高生
それでも、微妙な距離をとりつつ一緒に暮らし始める2人。
娘の雨ちゃんは、高校で流行ってるから癖になっているという遊び=ミラーリングを、お父さんにしかしないのだけど、それもなんか、雨ちゃんなりにお父さんに近づきたいという願望の現れなのかなって。
それが地味に可笑しくて、とても愛らしくて。
男も本当に自分の子か半信半疑ながらも父性が目覚めていってるのか、はたまたはっきりものを言えないのか、雨ちゃんを守ろうとする。
ってか、そのどっちつかずの中途半端な態度が物事をごちゃごちゃにさせてるんだよ!
とは思わなくもないんだけど、登場する今カノ、元カノ、妹の3人は実にハッキリと、この状況を突きつけるのよ。
いや、わかるっ!気持ちはわかるっ‼︎
でも…ちょっとそれは行き過ぎてないか?言い過ぎてないか?と私は思ってしまって、、
何故、娘がいたことを今になって言ってきたのか
何故、流産したとかおろしたとか そんな嘘をつくのか(個人的には、男性に対しての「妊娠した」とか「子供おろした」という、脅しのような嘘をつく女が大っ嫌いなのです)
うん。文章にしたら結構ヘヴィーな話だよね😅
そう、結構ヘヴィーな話だったのです。
でも、笑えるところもあり、不思議とあったかい空気もあったりして。
みんなみんなリアルなんだけど、特に主人公の男とヒロイン雨ちゃんがとっても素敵でした✨
*公式さんから拝借しました。
ひとりの役者さんとしても、物語での2人の関係性としても、そこに見えない安心感みたいなものがあった気がします。
しかし、これは観る側の年齢や性別、立場によって、見え方感じ方が全然違うのだろうな。
男性目線、女性目線、親目線。
この作品ね、基本アクリルの中だからなのかこの規模の芝居には珍しく全員にワイヤレスマイクが付いてたのですよ。
生声の醍醐味、みたいなものにはかけるかもしれませんが、効果的にも思えました。
例えば、冒頭、BGMの中でそれぞれの日常が表現されてて、それぞれ別の場所(リビングのソファだったり、キッチンだったり)でそれぞれの話題で盛り上がってるシーン。
他愛もない会話なんだけど、その中でお客様に見せたいところの会話だけ少しマイクが上がってて。
音を頼りに口元を見て「あ、今この人たちが喋ってる」というのを見つけるのだけど、お芝居の作り方として「喧騒の中で会話している」がとてもリアルで、芝居を観ているという感覚にならないのです。不思議な感覚でした。
あとね、小劇場のお芝居を観にいくと、BGMがポップスだったり歌謡曲だったり、あとどんなアーティストさんが歌ってる曲なんだろう⁈っていうような、聞いたことない知らない曲だけどこの世界観に合ってて、よくこの音楽を探してきたなぁと思うような音楽を使ってることがあるんだけど(←伝わるかな、これ😅)
今回はギターを持った男性がひとり、見えてるんだか見えてないんだかわからない不思議な存在として舞台上にいて(笑)
でもその人が奏でるメロディーや歌が実にその場面に合っていて、全く違和感を感じさせずにそこに居るのです。
そのBGMに負けない為にもワイヤレスは必要だったりもするんだろうけど。
この作品で伝えたいこと!というより、一人一人の人間の描写がとても生きていて、それが心に衝撃と、なにかやわらかな気持ちを与えてくれる作品でした。
大阪京都から帰ってきて全然違うテイストの芝居を拝見しましたが、やはりその人間(キャラクター)が持つ愛らしさってとても大事だなぁと思いました。
余談ですが、去年末に同じこの場所でHigh-Fidelityをやったので、同じ空間なのにこんなに印象が変わるから不思議…と演劇の魔法を実感しながらも、なんでか急に「イアンだよぉ〜♪」と濃厚な歌声と共に岸祐二さんが出てきそうな錯覚に襲われたら…
この日は岸さんのお誕生日でした😅
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