目を逸らすなかれ こんなファンタジー
演劇のチカラってすごい。
以前、100万回生きたねこのリーディングで演出をして下さった中屋敷さんが代表をつとめる劇団 柿喰う客の本公演。
…と今 私は改めて思っている。
震災のとき、演劇業界の誰もが立ち止まり、頭を抱えた。
自分は何をやってるんだろう。
自分に何ができるのだろう。
こんなときになにやってんだ、と叩かれることもあった。
エンターテイメントなんてなんの役にも立たないと。
でも、サラリーマンやOLが会社に勤めるように、学生が学校に通うように、
私たちもエンターテイメントが仕事だ。
こんなときだからこそ笑顔を絶やしてはいけない。少しでもエネルギーに溢れていたい。
その思いで前進している。
今日、下北沢の本多劇場で公演している「天邪鬼」を観に行ってきた。
偶然にも隣の席に座ったのは、同リーディングでご一緒した澤田くん(FUKAIPRODUCE羽衣の俳優さん)。
あの作品からかなりの月日が経っているのに、澤田くんも柿の皆さんも覚えていてくれて。
こうやって繋がっていられることも、覚えていてくれることも、とても嬉しい。
物語は誰もが知っているおとぎ話を劇中劇のように幾重にも重ね、ファンタジックな世界と思いきや、、
実はかなり辛辣に現代を切っている。
今 現実に起こっている現代社会の恐ろしさを、「演劇」というチカラを武器に提示している。
目を逸らしてしまいたくなる現実を撃ち込まれ、幾度となく衝撃を受け、時に涙腺を刺激された。
柿喰う客のリズミカルな言葉遊びの中には真実も、虚構も、グロテスクな言葉も織り交ぜられており、気を抜いて観ているといきなり目の前に突きつけられる。
その緩急の心地よさ。
言いたいことを声を大にして言えなくなってきているこの世の中で、演劇というチカラを借りて「今の世の中はこうなんだ！」と胸を張って言えること。
「私はこう思っている！」と自分の意見を伝えること。
それを目の当たりにして今一度考えてみることができたなら、演劇というのはあながち不必要ではないのかもしれない。
「貴婦人の訪問」での集団心理の恐ろしさとなにか似たものを感じたこの作品。
出る杭は打たれる
恐るなかれ、打たれてやろうじゃない！
そんなエネルギーに満ち溢れた「天邪鬼」を観劇できて、今私は満たされている。
アフタートークでは劇団鹿殺しに在籍していた山岸門人くんが登板。
実は彼、私の高校の後輩くん。
そして柿喰う客の看板俳優 玉置玲央くんも後輩くん。
んじゃ、この日に観るっぺさ！と思い、本日伺ったというわけ。
アフタートークで門人くんも言ってたけど、キャリアとか、先輩後輩とか関係なく、仲間の活躍に嫉妬もするし、憧れもするし、もちろん喜びもする。
玲央くんは、マチソワの間に知り合いが出ているスズナリに顔を出しに行ったそう。
「今日はお互い19時開演だね。よし、頑張ろう！」って。
私の手には無数のチラシ。
知り合いの名前もいたるところにある。
同じ瞬間に、場所は違えど芝居をしている仲間たちにエネルギーをもらい、そのエネルギーをお客様と分かち合う。
私は今日は客席でエネルギーを貰ったけど、仲間として嫉妬や喜びも貰った。
あはは
なんだか今夜が心地よくて、まとまりのない文章になっちゃったけどさ
今とても満たされていて、明日への活力が私の中でふつふつと沸騰し始めている。
そんな秋の夜。
☆出演情報☆
「配達されたい私たち」
2015年10 月27日(火)～11月1日(日)
中野ザ・ポケット
9月1日より一般発売開始！
「三姉妹ライブ 第三弾」
12月5日(土) 2ステージ
GINZA Lounge ZERO
※お申込みは詳細発表ののち、受付開始いたします。
清水孝宏 3rdアルバム「一輪の花のように」
iTunes、Amazon、レコチョク、Music.jp、等
飯野めぐみがカバーした「絆」含め、全曲ダウンロード販売スタート♪
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