【妄想小説】Sweet Steps(1) | 彼方からの手紙

彼方からの手紙

ラブレターフロム彼方 日々のお手紙です

2017年の夏に書いた翔さんの連載、

Summer Soldierの続きとして書いた、

ラブラブな2人のお話です(^^)/

 

◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

 

「…ん」

 

からだの上に重みを感じて、

目が覚める。

 

「もう、また…笑」

 

やっぱり。

 

隣で眠る翔さんの右腕と右足が

わたしの上に投げ出されてる。

 

お、お、

 

「重いー笑」

 

幸せな重み。

 

すうすう眠ってる翔さんを

起こさないようそっとからだを動かして。

 

ベッドの半分以上のスペースに

伸び伸び投げ出されてる両脚に、

毛布をかけ直す。

 

暑いのかな?

 

でももう肌寒くなってきてるし、

風邪引いちゃうかもだから…

 

パジャマがわりの

Tシャツから見えてるたくましい腕。

きれいな筋肉のライン。

 

重たい腕、

ちょっと持ち上げたら。

 

「んー…」

 

無意識の翔さんに、

肩をぐっと抱き寄せられて。

 

あっという間に

がっちりした胸の中に

閉じ込められる。

 

急にぎゅううっと

熱い身体に包まれて、

ドキドキドキ。

 

も、もう…

無意識でこんな風に

抱きしめるなんてずるい。

 

すーすーすー

 

包まれてるからだに伝わってくる

翔さんの深い呼吸の音。

 

くっついてるからだ、

くっついたまままで

少しだけ上を見上げたら。

 

かわいい寝顔。

 

閉じられてるまぶた、

きれいなまつげ。

ふっくらかわいいくちびる。

 

好き。

 

はじめて会った

夏のあの日から。

 

毎日、毎分、毎秒。

 

好きを更新してる。

 

翔さんのことが、

大好きだなぁって…

 

毎日、毎分、毎秒。

実感してる。

 

「翔さん」

 

起こすつもりのない、

ちいさなちいさなつぶやき。

 

「…………」

 

「…ふふっ。笑」

 

子供みたいな寝顔だな。

 

思わずちょっといたずらしたくなって、

ほっぺ、人差し指でちょんちょん。

 

「…………」

 

…全然起きない。笑

 

今度は、きゅっと閉じられてる

赤いくちびるを、つんつんつん。

 

翔さんのくちびる、大好き。

 

いたずら、

ちょっとエスカレートして。

 

人差し指でそっと撫でてみる。

 

ぽってり厚い、

やわらかいくちびる。

 

輪郭をなぞるように

撫でてみる。

 

「………」

 

翔さんの赤いくちびる、

その弾力を指先で感じたら、

 

からだのすみずみに

優しく強く触れられる

その感触を思い出して…

 

愛を受け止める

その瞬間にはいつも、

 

必ずしてくれる

深いキスを思い出して…

 

どうしてもこぼれちゃう

わたしの甘い声ごと

食べちゃうみたいな

オトコっぽいキスを思い出して…

 

や、やだどうしよう。

顔が熱くなってきちゃった。

恥ずかしい。


ひとりで勝手に

ドキドキして熱くなった頬、

隠すみたいに

翔さんの胸に顔を埋める。

 

すりすり頬を擦り寄せたら、

感じる熱い体温。大好きな匂い。

 

ドキドキドキ

 

翔さん…

 

「んー…」

 

 

すーすーすー

 

かわいい寝顔が

規則正しい寝息が、

抱きしめてくれてる腕が、

愛おしくてたまらなくて…

 

「翔さん、好き」

 

「オレも」

 

「え?」

 

ぱちっ

 

あう目と目。

 

「起きてたの?」

 

「今目が覚めた」

 

「うそ!」

 

「…うん。うそ。笑」

 

ベッドの中で少し笑う

翔さんの優しい顔。

 

「ずっと起きてたの?」

 

「いや、なんかすげー

くちびる触られてんなーって。笑」

 

「………」

 

恥ずかしい…。

 

ちゅっ

 

「おはよ」

 

寝起きの笑顔と。

小さなキス。

 

「おはよう」

 

ああどうしよう。

信じられないくらい幸せ。

 

「今何時?」

 

ぐっと身体を起こして

時計を確認する翔さん。

 

「なんだまだ5時か…も少し寝てよ」

 

ちゅっ

 

時間に安心した翔さんが、

わたしのおでこに

優しいキスを落とすから。

 

「ん、」

 

つい甘い声が出る。

朝方の部屋の空気が

急に……密になる。

 

翔さんが動いた拍子に

ふわんと揺れるベッド。

 

さっきより強く

抱きしめてくれる腕。

 

「………」

 

大きな瞳に

じっと見つめられたら

ドキドキ胸が高鳴って、

 

甘い甘いキスを…

待ち望んでるのに。

 

セクシーな瞳の翔さんが

ニヤリと笑って。

 

今度は逆に

わたしのくちびるを撫でる。

 

「なんで遊んでたんだよ。笑」

 

「遊んでたわけじゃ、」

 

「………」

 

じっと見つめられたまま

しっとり甘く撫でられて、

ドキドキしすぎて涙が出そう。

 

「翔さんのくちびる、好きだなって」

 

「………」

 

「キスを……思い出してて、」

 

わたしの言葉に

困ったみたいに笑う顔。

 

ぎゅううっときつく

抱きしめられて、

 

首すじに感じる

翔さんのつぶやき声。

 

「そういうかわいいこと

言われちゃうともうさ…」

 

 

(初出:2017.10.31)

◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

 

読んでいただき

ありがとうございます(^^)/

 

【小ネタメモ】

 

本編があまりにも切ない展開続きだったんで、

その後のふたりの幸せ時間を

書けたらなーと思って始めた続編でした。

 

2017年当時…というか

今もわりとそうなんだけど、

翔くんのラブを書くのって

個人的にはいちばんむずかしくて、

5人の中でいちばん苦手にしてて(^^;)

翔さんムズカシームズカシー!

言いながら書いてた気がする。笑

 

全5話だったんですが

読み直したらやっぱりいろいろ、

気になるところがあったので

ちょっと手直ししつついきますね、

新たな物語として楽しんでもらえたら!

 

ニノとリョウちゃんのサイドストーリーは

限定記事にてアップします。

そちらもどうぞよろしくですm(__)m

 

今日も最後までお付き合い

どうもありがとう(^^)