誰かの機嫌が悪いと、私はすぐに自分の中を探していました。
何か言い方が悪かったかな。
余計なことをしたかな。
気づかないうちに、傷つけたのかな。
相手が何も言っていなくても、頭の中ではもう反省会が始まっていました。
子どもの頃から、そうでした。
誰かの返事が短い。
声が少し低い。
ため息が聞こえる。
それだけで、胸の奥がぎゅっとなりました。
そしてすぐに、こう思うんです。
私、何かしたかな。
本当は、相手の機嫌が悪い理由なんて分かりません。
疲れていただけかもしれない。
別のことで悩んでいただけかもしれない。
私とは何の関係もなかったかもしれない。
でも、その可能性を考えるより先に、私は自分を疑っていました。
私のせいかもしれない。
私がちゃんとしていなかったのかもしれない。
私がもっと空気を読めばよかったのかもしれない。
そうやって、自分の中に原因を探す癖がありました。
誰かに責められたわけではありません。
怒鳴られたわけでもありません。
でも、相手の機嫌が少し曇っただけで、私は勝手に責められているような気持ちになっていました。
そして、なるべく早く“いい子”に戻ろうとする。
余計なことは言わない。
明るく返す。
手伝えることを探す。
機嫌が直るように、先回りして動く。
そうしていれば、また場が元に戻る気がしていました。
でも本当は、そのたびに少しずつ疲れていました。
誰かの表情を見て、すぐに自分を責める。
誰かの沈黙を見て、すぐに反省する。
誰かの不機嫌を見て、すぐに自分の問題にする。
そんなことを続けていたら、休まる場所なんてありません。
友達との関係でも、同じでした。
返事がそっけない。
目が合わない。
少し距離を感じる。
それだけで、私は何度も考えていました。
昨日の言い方が悪かったかな。
あのとき笑い方が変だったかな。
私だけ浮いていたのかな。
答えなんて出ないのに、頭の中で何度も同じ場面を再生する。
そして最後には、やっぱり自分が悪かったことにする。
その方が、まだ安心できたのかもしれません。
相手の気持ちは変えられない。
でも、自分が悪いことにすれば、自分を直せばいいと思える。
私がもっと気をつければ、次は嫌われないかもしれない。
私がもっとちゃんとすれば、次は怒らせないかもしれない。
そう思うことで、どうにか安心しようとしていました。
大人になってからも、この癖は消えませんでした。
恋人の機嫌が悪いと、自分のせいにする。
職場で上司の声が冷たいと、自分のミスを探す。
クライアントの返信が短いと、何か失礼なことをした気がする。
メンターの表情が曇ると、期待に応えられていない気がする。
投稿に反応がないと、私の文章がだめだったんだと思う。
場所は変わっているのに、私の中で起きていることは同じでした。
相手の反応を見る。
不安になる。
自分のせいにする。
もっとちゃんとしようとする。
そして、また疲れる。
私はずっと、自分のマインドが弱いんだと思っていました。
気にしすぎる性格なんだと思っていました。
もっと自信を持てば、こんなふうに考えなくなると思っていました。
でも、たぶんそれだけじゃなかった。
私はずっと、誰かの不機嫌を自分の責任として受け取ることで、場を壊さないようにしてきたんだと思います。
自分が悪いことにすれば、相手を責めなくて済む。
自分が直せばいいと思えば、関係が壊れない気がする。
そうやって、自分を責めることで安心しようとしていたのかもしれません。
でも、それは優しさだけではありませんでした。
怖さでもありました。
嫌われるのが怖い。
怒らせるのが怖い。
関係が壊れるのが怖い。
必要とされなくなるのが怖い。
その怖さに気づかないまま、私は何度も自分を責めてきました。
「私が悪いのかな」
そう思うまでが、あまりにも早かった。
相手に確認する前に。
状況を見る前に。
本当に自分のせいなのか考える前に。
私はもう、自分の中に原因を探しに行っていました。
でも今は、少しだけ立ち止まりたいと思っています。
本当に私のせいなのか。
それとも、相手の中で起きていることまで、私が引き受けようとしているだけなのか。
その違いを、ちゃんと見たいと思うようになりました。
私は、全部を自分のせいにしなくてよかったのかもしれない。
誰かの不機嫌まで、私が背負わなくてよかったのかもしれない。
そう思えるだけで、少し呼吸がしやすくなりました。
この感覚に気づいたきっかけのひとつが、あきさんのメルマガでした。
読んですぐに何かが劇的に変わった、という話ではありません。
でも、私がずっと「自分のマインドが弱いせい」だと思っていた反応には、過去から続いている理由があったのかもしれない。
そう思えたことで、少しだけ自分への見方が変わりました。
もし同じように、誰かの機嫌を見るたびに「私が悪いのかな」と考えてしまうなら、あきさんの無料メルマガを読んでみるのもいいかもしれません。
私もまだ途中ですが、ひとつずつ、自分の反応を見つけ直しているところです。