
弘前城天守閣の一階と二階に見られる本を開いて伏せたような形の屋根を切妻造と呼びます。切妻造の屋根に出来る破風(側面に付いている板)を切妻破風と呼びます。弘前城天守閣は層塔型天守に分類され、第1層から同じ形の建物を規則的に小さくしながら積み上げた形です。工期が短縮できて建築コストが抑えられる建築です。層塔型天守は、関ヶ原の戦いの後に登場しました。
切妻造の屋根の下に懸魚(けぎょ)があってその奥に青海波が見られます。穏やかな波がどこまでも続く様子を表現した青海波は、未来永劫の平穏や幸運を願う吉祥模様とされています。また災厄を水に流して清める模様とも言われ、厄除けの意味が込められています。切妻造の屋根と津軽の霊峰岩木山の写真を並べると、屋根と岩木山の山容が妙に似合っていますね。

