

南北線は、北海道札幌市北区の麻生駅から同市南区の真駒内駅までを結ぶ、札幌市営地下鉄の路線である。車体および路線図や乗換案内で使用されるラインカラーは「グリーン」かつての定山渓鉄道線の廃線跡を通る南平岸駅 - 真駒内駅間 (4.5km) は、建設費圧縮を目的に地上高架となっているが、雪を防ぐためにアルミ合金製のシェルターで覆われている。
高架上にある長大なものは世界で唯一の構造で札幌市営地下鉄の特徴にもなっている。このシェルターによって、豪雪地帯である札幌の厳しい気象条件に左右されない安定した輸送が実現して、沿線の騒音防止にも役立っている。
第一次世界大戦時のドイツ軍によるトンネル前後の鉄道路線に覆いを被せて隠密性を持たせた列車砲輸送のアイデアから着想を得てシェルターで覆う形式とした。シェルターには採光窓がついて、夏季には気温上昇の対策として駅部の窓を開けている。
利点の大きいシェルターであるが、経年劣化をはじめ、積雪対策、テレビやラジオの受信障害といった課題も抱えている。シェルター自体への積雪は、そのまま放置すると下方で交差している道や側道に落下する危険性があるため、深夜に手作業で雪おろしを行っている。テレビの受信障害については、市交通局が設置した共聴アンテナにより対応している。
