![なよろ市立天文台きたすばるが撮影した低緯度オーロラ=11日午後8時45分ごろ、10秒間露光(渡辺文健さん撮影)](https://stat.ameba.jp/user_images/20240625/16/megomegoco/ba/23/p/o1000066715455816899.png?caw=800)
![特集 2024年5月11~12日 低緯度オーロラ](https://stat.ameba.jp/user_images/20240625/16/megomegoco/f8/5e/j/o0480048015455816898.jpg?caw=800)
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![特集 2024年5月11~12日 低緯度オーロラ](https://stat.ameba.jp/user_images/20240625/16/megomegoco/f8/5e/j/o0480048015455816898.jpg?caw=800)
日本時間5月8日から11日に、太陽表面の活動領域3663と3664で数十年に一度の大規模フレアが8回発生。NASAとアメリカ海洋大気庁(NOAA)の静止気象観測衛星シリーズ GOES-16 では、1975年に始まった同衛星の観測史上初めて72時間以内にXクラスのフレアを7回観測。
連続で発生した大規模フレアに伴って、太陽の上層大気であるプラズマガスが大量に噴出する「コロナ質量放出(CME)」も複数回発生した。CMEのガスの速度は秒速100~1000km、質量は数百億kg~数百億tにも達する。
複数のCMEが合体して地球に到達することから、猛烈な磁気嵐が発生して地磁気が激しく擾乱され、ふだんオーロラが発生する地域より低い緯度にある日本などの各地で強い低緯度オーロラが出現すると期待された。
実際、5月10日に最初の磁気嵐が急激に発生し、翌11日には巨大な磁気嵐がとらえられた。気象庁地磁気観測所では12日までに、磁気嵐に伴う地磁気水平成分の最大変化量を表す指数10段階のうち、上から2番目の「8」を複数回観測した。指数「8」が最後に観測されたのは2005年8月のことで、今回は実に約19年ぶりのことだ。
この磁気嵐の影響により、5月11日に日本をはじめアメリカ、イギリス、フランス、中国、オーストラリアなど各地で低緯度オーロラが目撃された。日本では11日夜から12日未明にかけて北は北海道、南は予想を超えて兵庫県や愛知県で、山の端や水平線上の空をピンクや赤紫色に染める低緯度オーロラが写真に記録された。
約11年の周期で活動している太陽は、来年2025年にかけて活動のピークを迎え、それに伴って強いフレア発生の頻度が高くなるとみられる。通信衛星やGPSなどへの影響のおそれもあるが、オーロラの観測には大きな期待が持てる。
アストロアーツ
より写真と記事を抜粋