![電気ブラン40度](https://stat.ameba.jp/user_images/20240404/22/megomegoco/18/fa/j/o0800121615421535400.jpg?caw=800)
![神谷バーの「電気ブラン」](https://stat.ameba.jp/user_images/20240404/22/megomegoco/d2/04/j/o0480064015421535398.jpg?caw=800)
当時、電気が珍しかった明治時代に誕生した、ブランデーベースのカクテルである。大正時代に流行した文化住宅・文化包丁などの「文化○○」などと同様に、その頃は最新のものに冠する名称として「電気○○」が流行しており、それにブランデーの「ブラン」を合わせたのが名前の由来である。
アルコール分は当時45%と高く、口の中がしびれる状態と、電気でしびれるイメージとが一致していたため、ハイカラな飲み物として人気を博した。ただし発売元の合同酒精では、電気ブランという名称の由来は「電気との言葉がひどくモダンで新鮮に響いたから」としている。
現在も合同酒精株式会社が醸造・販売を行っており、普通に購入できる。また2010年代のハイボール(ウイスキーをソーダ水で割ったもの)ブームの追い風を受けて、近年は東京都内の飲食店や居酒屋などで電気ブランのハイボールをメニューに出す店も増えている。
アルコール分により、電気ブラン(30%)、電気ブランオールド(40%)の2種類がある。神谷バーのメニューでは前者をデンキブラン、後者を電氣ブランとしている。
基本的にはよく冷やしてストレートで飲む。神谷バーでは、注文すると口直しの氷水のグラスと共に運ばれてくる。同店では生ビールをチェイサーにして交互に飲むことを勧めている。人によっては、黒ビールをあわせる場合もある。
作家の太宰治は作品『人間失格』の中で、「酔いの早く発するのは、電気ブランの右に出るものはないと保証し、……」と書いている。