日没後の南西の空で、木星と土星が397年ぶりの「超大接近」に向けて日ごとに近づいている。東京都葛飾区の荒川河川敷では2020年12月17日夕方に東京スカイツリーのそばでマイナス2等の木星と0.6等の土星が並び、近くに細い三日月も加わって美しく輝く様子が見られた。
木星と土星が隣り合うように接近し、近くに細い月も姿を現す珍しい天体ショーが2020年12月17日夕方に東京などで見られた。国立天文台によると、2020年12月22日の夕方には木星と土星が1623年以来、約400年ぶりの近さとなる。ただし日本からは、この日は地平線の下になって観察できず、最も近づいた状態を見るチャンスは、21日の日の入り後、1時間ほどという。
天文台は、条件が良ければ南西方向に肉眼でも観察できるとした上で「双眼鏡を使うとさらに楽しめる」と説明する。
木星と土星は太陽の周りを回る周期が異なり、約20年に一度、接近して見える。軌道の傾きに差があるため、どこまで接近するかに違いが生じる。