闇からきた少女 終 | スチャラカでスーダラな日々

スチャラカでスーダラな日々

故・植木等氏の御冥福に因んでkeiのスーダラな日々を紹介します。故人の映画のようにスイスイと軽妙な人生を送りたいものです☆彡

彫刻のように整った顔立ちの美少女
「僕は委員会に報告した 君は歴史を変えるほど詳しく知ったわけではないから
条件付きでここに留まることを認めたんだ

その条件は、君がこの世界で大切な人間で、君がいなくなれば困る人がたくさんいること

だから僕は君の周りを調べた結果、君はこの世界で有用な人間だと分かった
でも、由美子は戻らなければならない」

克雄「待ってください この人を連れて行かせないぞ!」
克雄は由美子を好きになっていた

「君の気持ちは分からないでもない だが、もし君が明治時代で一生暮らせる自信があるかね?

テレビどころか、電燈がようやく一般家庭にゆき渡りはじめて、伝染病が流行した時代の
ものの考え方になりきれるかね? 由美子も耐えられないだろう そうなってからでは遅いのだ
自分ばかりか、周りの人まで不幸にしてしまう」

由美子
「私も、昨夜から今日にかけて感じ続けていたの
この世界では1人を独占することはできないし・・・長原さんにはいいお友だちがいるわ」

「さよなら」と言って、兄妹の姿はみるみるかすんで、あとには茂みが残った

その後の生活で忘れていた由美子のことが、砂場を見て思い出された

陽介「彼女はもう二度と現れはしない それでいいじゃないか」

そう 由美子はもうこの世界には存在しない
克雄は1号棟に歩きはじめた