日本では、虹の色の数は一般的に七色(赤、橙、黄、緑、青、藍、紫)と言われるが、アメリカやイギリスでは一般的に、赤、オレンジ、黄、緑、青、紫の6色、ドイツでは赤、黄、緑、青、紫の5色と認識されている。多くの日本人が虹の色を7色と考えるのは、ニュートンの虹の研究に由来する学校教育によるもの。
虹が描く弧は、観察者を基点として、太陽とは正反対の方向、対日点が中心となる。対日点は、観察者から見れば地平線の下にあるので、虹は半円に見える。主虹(一次の虹)と副虹(二次の虹)は、対日点を中心に同心円状に並ぶ。これは『「太陽」-「プリズムとなる水滴」-「観察者」のなす角度』の変化によって異なる色の光が見えて虹になるメカニズムが、地面に対して垂直方向のみの角度の変化ではなく、斜めの方向の変化でも適用できるためである。
このほか主虹の下側や副虹の上側に、さらに色のついた部分が淡く見えることがある。これを過剰虹あるいは干渉虹という。これは、水滴がある大きさになったときに、太陽光が干渉して弱め合ったり強め合ったりしてできる。