すずらん 明日萌驛 | スチャラカでスーダラな日々

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故・植木等氏の御冥福に因んでkeiのスーダラな日々を紹介します。故人の映画のようにスイスイと軽妙な人生を送りたいものです☆彡

すずらん撮影用列車

初夏の明日萌驛『すずらん』は、1999年4月5日から10月2日まで放送された、NHK連続テレビ小説第60作目の作品である。全156回。脚本は、『あぐり』に続いて清水有生が担当。主人公の一生を通して、鉄道員一筋に生きる養父の生き様、家族、太平洋戦争、炭坑と町の栄枯盛衰などをからめながら描いた。

放送された1999年度前半は映画『鉄道員(ぽっぽや)』が公開されるなど、北海道を舞台とした鉄道員の生き様を描く作品の当たり年であった。 なお、本作の制作記者発表は鉄道にちなんだドラマとして、1998年10月14日(鉄道の日)に交通博物館で行われた。

全体的にはシリアスな作風だが、単発のゲストを登場させるなど、コミカルな演出を出した回もあった。またエピローグにて明日萌駅の来訪者を演じた人物は物語の締めの意味合いもこめて主人公の第一および第二の人生でカギとなる人物を演じた俳優及び女優が多く演じている。

明日萌駅と向日葵畑

初夏の明日萌驛留萌本線の恵比島駅(北海道雨竜郡沼田町)前に、数々のオープンセットが建設され、実際に栃木県の真岡鐵道から蒸気機関車を借り、臨時列車を運転してロケーションが行なわれるなど大がかりな撮影が話題を呼んだ。

この蒸気機関車の運行によってJR北海道で蒸気機関車の動態保存が復活するきっかけとなり、「SLすずらん号」として実際のロケ地沿線の留萌本線で運行し、恵比島駅にも停車していたが、ブームが去り乗客が減ったため2006年を最後に休止している。

ドラマでの明日萌駅は、当初無機質な鉄道車両(車掌車)を利用した恵比島駅舎を覆う形のオープンセットで設営されたが、大半のシーン撮影終了後の1999年初夏に沼田町によって、既存の恵比島駅舎の隣接に「明日萌驛(昭和初期の設定)」が建設され、駅向かいの旧旅館を撮影時に用いた「中村旅館」へ改修した。積雪がある11月末 - 4月下旬以外のシーズン期間の昼間はそれぞれ中に立ち入り見学することが可能である。

1999年夏から当初3年間の予定で設置されるつもりだったが、観光スポット化したため明日萌驛と中村旅館は沼田町管理の施設として所在しており、クランクインから10年を経過した2010年も公開が行われている見通しである。

なお、この恵比島駅からは実際に炭鉱鉄道である「留萌鉄道」が分岐し、旅客営業も行っていたが1960年代に廃止されている(作品上はターミナル駅として描かれていない)。1986年までは現在の明日萌驛舎の所に旧駅舎が存在していた。旧駅舎のコンクリート土台をそのまま再利用して明日萌驛舎は建てられた。「あしもい」は、北海道のアイヌ語由来地名に似せて創作された架空の地名である。

旧留萌鉄道の気動車・キハ2004
旧留萌鉄道の気動車・キハ2004 (現在は、ひたちなか海浜鉄道湊線に在籍)