アケルナル | スチャラカでスーダラな日々

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故・植木等氏の御冥福に因んでkeiのスーダラな日々を紹介します。故人の映画のようにスイスイと軽妙な人生を送りたいものです☆彡

アケルナル
1994.11.3未明に南米チリで固定撮影したアケルナル(光芒が一際目立つ星)

アケルナルの想像図。自転があまりに速いために、遠心力で引き延ばされているという説がある。また、表面は高温のため青白く見える。右はアケルナルの想像図。自転があまりに速いために、遠心力で引き延ばされているという説がある。また、表面は高温のため青白く見える。

アケルナル (Achernar) は、エリダヌス座にある恒星である。アケルナルという固有名は、アラビア語で「河の果て」という意味である。これは、アケルナルが、エリダヌス座の南端にあり、オリオン座の西から始まるエリダヌス川が、蛇行しながら南へ流れ、アケルナルで終わるように見立てられたことから来ている。

視等級は0.46等で、オリオン座のベテルギウスが明るくなったときは全天で10番目、暗くなったときは9番目に明るい恒星である。スペクトル型はB3Vnp、絶対等級は-2.78等である。表面温度が12000Kほどもあるかなり高温の星で、質量は太陽の約6倍あり、青白く輝く巨星である。太陽系からの距離は144光年である。

2003年のヨーロッパ南天天文台のVLT干渉計による観測により、アケルナルは、赤道方向に極めてつぶれた形をしていることが分かった。赤道方向の直径は太陽の約12倍、極方向は約7.7倍であり、赤道方向の方が1.5倍あまりも長い。これは秒速約250kmという猛スピードで自転しているためだと考えられている(太陽は秒速約1.8km)。ただし、これは本当の星の形を示していないのではないかという説もある。例えば、何らかの原因で星の極方向が赤道付近より極端に暗くなっていれば、見かけ上つぶれた形に見えるだろう。地球の歳差運動により紀元前3000年頃には南極星だった。

アケルナル
アケルナル

アケルナルの赤緯は-57°14′(2000年)であり、北緯約33度より北では地平線より上に昇って来ない。そのため、日本では鹿児島以南の地域でしか見る事ができず、北半球の多くの国々では全く見ることができない。また、沖縄などでもあまり高く昇らず、南の空に低く見ることしかできない。このため、かなり明るい星にも関わらず、日本での知名度はそう高くない。しかし、南半球では、青白い輝きが目立ち、オーストラリアのシドニーでは年中沈まない周極星になる。また、近くに小マゼラン雲も見える。