
皆既月食の専門家にとって涙目の出るような情報がNASAから発表されたので抜粋して掲載します。
2011年6月15日の皆既月食は、インド洋に浮かぶマダガスカル島近辺を中心とした最大で1時間40分も継続する大皆既月食が起こります。これは、地球の影に満月が3個も飲み込まれることを意味しています。ちょうど10年前の夏に日本で見られた大皆既月食がこのような規模に匹敵します。火山灰の影響が少なくてより地球の夕闇に照らされた明かりが月に届いたとき、月の中心は何色に見られるのか興味がありますね。
残念ながら日本では沖縄で皆既月食のまま日の出を迎えます。これを月没帯食と言います。条件の悪い北海道では、皆既月食になる前に日の出を迎えるところもあります。この場合、多少の出費には目をつぶっても台湾へ行く価値がある皆既月食でしょう。但し真冬の皆既月食と違って、湿気が多いシンチレーションの悪い空の条件となります。さらに梅雨時なので、雨天が予想されます。当日の天気如何によっては諦めるのも賢明ではないかと考えます。
2011年6月15日の皆既月食のサロスは№130で、72回ある月食の中で34回目の月食となります。ΔTは67秒です。

2011年12月10日の皆既月食は、小笠原諸島を中心とした最大で51分も継続する皆既月食が起こります。これは、地球の影に満月が2個飲み込まれることを意味しています。この皆既月食は数少ない天頂付近で見られる珍しいものとなります。天頂なので日付が変わるころに皆既月食のピークを迎えます。
日本では、部分月食から皆既月食まで全ての経過が見られる幸運な場所に位置しています。昨年12月の皆既月食は、冬型の気圧配置が弱く猛烈に低気圧が発達したので北海道と九州の一部を除いた殆どの地域で厚い雲や大雨で皆既月食が見られませんでした。2011年12月10日の皆既月食当日の天候はどうなることでしょうか?
2011年12月10日の皆既月食のサロスは№135で、71回ある月食の中で23回目の月食となります。ΔTは68秒です。
★参考までに、2010年12月21日の皆既月食写真を御覧下さい。

2010/12/21 17h41mに撮影
撮影地 八戸湊高台
ペンタックス 75ED Ⅱ (f:500 F=6.7)直焦点
カメラ ニコンD300S ISO=200 露出 15s
PaintShopProX でトリミング、コントラスト調整、シャープ
撮影者 田端 健 様
管理者に無断での使用・複製・転載・流用禁止