

エカテリンブルク(露:Екатеринбург)はロシア連邦中央部に位置する大都市で、スヴェルドロフスク州の州都。エカチェリンブルクと表記されることもある。1924年から1991年までは、革命家スヴェルドロフを記念してスヴェルドロフスク(Sverdlovsk, Свердловск)と呼ばれていたが、現在は旧名に戻された。なお、州の名称は現在もスヴェルドロフスク州となっている。
ウラル山脈中部の東側(アジア側)斜面に位置し、イセチ川が流れる。40キロメートル西には、ヨーロッパとアジアの境界線が走っている。
ウラル地域の工業・文化・教育の中心地で、交通の要衝でもある。ウラル連邦管区の本部が置かれ、高等教育機関、博物館、劇場なども多数ある。人口は2002年全ロシア国勢調査では129万3,537人で、1989年ソ連国勢調査での136万4,621人から減少している。ロシア国内で5番目に人口の多い都市である。

エカテリンブルクはモスクワから1,667キロメートル東に離れている。ウラル山脈の東斜面にあり、周囲は針葉樹林(タイガ)や小さな湖沼に囲まれている。
冬は11月から4月半ばまで続く。川や湖は凍結し、気温はマイナス20度からマイナス25度に、寒い場合はマイナス45度にまで落ち込む。ウラル地方の夏は短く、2ヵ月半ほどしか続かず平均気温も18度どまりである。山の陰にあり風向きが変わりやすいこの地では、気候は非常に変わりやすい。
ロシア科学アカデミー・ウラル支部(UB RAS)のほか数多くの研究施設、A.M.ゴーリキー・ウラル国立大学、国立ウラル工科大学、国立ウラル林業大学、国立ウラル教育大学、国立ウラル鉱業大学、国立ウラル鉄道大学など16の各種国立大学も揃っており、研究と教育の中心にもなっている。
市内には多数の図書館があるが、代表的なものはV.G.ベリンスキー科学図書館で、州内最大の公立図書館。
またエカテリンブルク市内にはエカテリンブルク・バレエ・オペラ劇場、スヴェルドロフスク・ミュージカル・コメディ劇場、エカテリンブルク・ドラマ劇場、エカテリンブルク青少年劇場など多数の劇場があり、多くの劇団や楽団も集まっている。その中にはロシア現代戯曲を代表する劇作家や、ロシアのコンテンポラリー・ダンスシーンを代表する多数のカンパニーもある。オペラ歌手も多数スヴェルドロフスク/エカテリンブルクから輩出されてきた。ポピュラー音楽も盛んで、ソ連時代末期より多くのロックバンドがこの街から生まれている。
