9.結城紬結城紬は、きもの自体が軽くて着ていて暖かいきものです。
織られる反数も少なく、希少価値・財産価値の高いきものです。
TPO・・・街着・観劇・お稽古事・同窓会・旅行など
柄付け・・・柄は全て絣の亀甲柄で表現されます。この亀甲が反物幅の中にいくつ並ぶかで80山亀甲、100山亀甲と分けられます。
大島紬や十日町紬では十字絣となり、十字の大小で柄を出しています。
生地・・・・結城紬は、精錬されていない真綿糸を使用します。(大島紬は生糸か玉糸を使用)
タテ糸が1360本なので(大島紬は2400本)、目が詰まっていません。
そのため摩擦にも強く、着るほどにしなやかになり、洗い張りするごとに光沢も増し、きものの繊維が絡み合い、風合いも良くなり身体になじんできます。
また生産ロットも大島紬の16~32反に比べて6反のみと少ないです。
種類・・・・結城紬は、織られる産地によって分類されます。
①結城市で織られる紬・・・手つむぎ、手くくり、いざり機の3条件を満たしたもの。重要無形文化財指定。
②結城郡で綴られる紬・・・手紡機で紡がれ、高機で織られた。茨城県無形文化財指定。通常はこちらを扱います。
コーディネイト・・結城紬は、振袖や訪問着などと違い、着る年代が限定されません。
そのため藍・茶・白などの単彩が多く、柄も古典的な熨斗目や麻の葉など渋いものが多いです。
流行に左右されることなく、帯や小物・八掛などを替えることで着る年代の幅を広げられます。
合わせる帯は、大島紬と同じ染めの名古屋帯やしゃれ袋帯が最も適しています。