メグミ旬報


こわかった・・・



先端恐怖症の私は、


主人公がヒステリックに指の爪から血を出すたびに、


恐ろしくて目を背けました



たぶん主人公にも私にも、


深いトラウマが係わっているのだと思います



そのトラウマを克服すべくこの本題は、


「自分自身に勝つこと」だと思います


主人公は勝ったのか負けたのか・・・



どちらとも言えるラストシーンでしたが、


この課題を自分自身に問いかける


良いチャンスになりました




ナタリー・ポートマンは有名なベジタリアンですが、


彼女の絞りきった身体はどうみても鍛えあげたバレリーナそのものでした


何よりそれが大前提に素晴らしかった




ちなみにバレエ「白鳥の湖」の中のキャラ・黒鳥についてですが、


私の好きなコミック「昴-スバル- 」(曽田正人・作)では斬新で可愛らしい黒鳥の解釈を提示しています


これが私の好きな解釈なのですが、


この映画の中の黒鳥も物凄い悪女でおもしろかった


それがバックステージと絡んで、


最高に可笑しな悲喜劇の味を出していました



怖いけど、必見です


ブラック・スワン






メグミ旬報-hear

ハッキリ言って、私はマットデイモンのファンです。

彼の作品と言うだけで、私にとっては観る価値のあるものです。

しかもクリント・イーストウッド監督作品・・・これは必見です。

私が女優だから俳優が監督をしている作品に興味があるのでは決してありません。

クリント・イーストウッド監督はすごく実験的で、しかも意表をついた演出をします。

編集の切り返しやカット割りにそれらが見られます。

その辺にそそられてしまうのは・・・

やっぱり私が女優だからなのかもしれません。


多くの観客の方がそんな観方はしないかもしれません。

でもきっと、何気ないシーンで思わぬ感情が突っつかれる気がする

・・・と、多くの方が感じるのではないでしょうか。

そこがクリント節なのです。


おそらく撮影現場では、俳優は演じ甲斐のある演出をされると思います。

それを感じるので、クリント作品はぞくぞくするのです。


具体的に言うと例えばラストシーン。

多くは語られない・・・結論まで見せない・・・きっとハッピーエンド・・・

でも、そこまで絵で見せてない。

素晴らしく高級な映像表現だと思います!


それとこのストーリーの構造。

全く関係ない3者が3本立てて語られてゆく・・・

きっと最後は絡んでいくのであろう3者が、

どう絡むのかどう関係あるのか最後の最後まで想像つかない。

古典的な手法ではありますが、

気持ちよくもどかしい絡み具合に持っていくには、

すごくセンスが要ります。


それともうひとつ、

大事なラブシーン。

露骨な性表現がないのにいやらしい、とか、

好き同士なのかわからない段階の二人なのに、

見て取るように好きな気持ちがわかる・・・

これを映画で表現するのは、

本当に難しいものです。


私の作品で恐縮ですが、

黒沢清監督の「893タクシー」で

ヒロイン加奈子(私)が相手役の豊原耕輔さんに詰め寄られて泣きそうになってしまうシーン

・・・あれは当時助監督をされていた青山真治監督によると、

「あれが黒沢さんのラブシーンなんだよね。黒沢さんはああ表現するんだ」

それこそが映画!と私は思います。

愛を語るのではないのに愛情表現がされている。

現実世界でも同じことかもしれませんが、

直接的に相手に愛情表現をしている訳ではないのに

愛がこもったことをしている・・・

これこそがさりげなく本物の日常的な愛です。

こんな映像表現が出来るクリント・イーストウッド監督は、

やっぱり凄い。


今回アクションシーンがないマットデイモン。

なのに全然期待を裏切らず、

もどかしくて、辛くて、ダサくて、カッコよくて、マイナーでない霊媒師をリアルに魅せてくれました。

それと主人公の双子の兄を失った少年に泣けました。


やっぱり映画っていいなぁ。

映画は現実の凝縮。

しかも忘れてしまいそうな大事な感情までも引き出してくれる、

優しいリハビリみたいな存在でもあります。


ありがとう映画ドキドキ


ありがとう「ヒア アフタードキドキドキドキ


メグミ旬報-tt


こんなにいい映画だったんだ!と公開以来はじめて見て感動感動・・・涙、涙・・・そして美しい映像の丁寧さや、CGだけでごまかしていない海や激流の中の本物のアクションにびっくりしました。ストーリーはロミオとジュリエットを思わせるような「身分違いの少年少女」「一夜で結ばれる恋」「大人たちの反乱」そして「華美で陳腐な世の中」これを豪華客船に凝縮して象徴しているのがとても映画的。


ストーリーの鍵はルイ16世の大きな大きなブルーのハート形のダイヤ・・・これをめぐっての大騒動が終始繰り返されるのですが、人間って本当にダイヤ好きですね!同じくLディカプリオの後年の映画「ブラッドダイヤモンド 」(2006年)でも、ダイヤのせいで戦争が絶えず、捕虜になって発掘させられている子供や捕虜の奴隷が『白人はこれ(ダイヤ)に狂ってる』とか『これが白人の給料の3か月分かよ』と何度も言っていましたが、彼らにとってダイヤは住む土地にある鉱石のひとつのであり、それ以上でもそれ以下でもないのでしょうけれど、それに違う価値をつけて磨いたりハート形にしたり婚約者に贈る人にとってのダイヤは「輝く麻薬」なのでしょう。その「輝く麻薬」にとり憑かれた婚約者や親や華族の中で、真に生きようとする主人公二人はどんなダイヤよりも輝いています。


船先が海にしずむパニックの中、救命ボートに乗り争う人々の心をすこしでも安らかにしようと、真夜中の極寒の甲板でボートに見向きもせずチェロやヴァイオリンを弾き続ける音楽隊の姿に涙がとまりませんでした。いま大地震や戦争が実際に起こっています。もし私のいる場所にこういうことが起きても、この音楽隊のようにありたい、とこの映画が決心させてくれました。



オフィシャルサイト@japan 映画「タイタニック 」(1997年)