『諸行無常』と言えば、めぎつねは古典で習った『平家物語』を思い出します。
祇園精舎の鐘の声、諸行無常の響きあり。沙羅双樹の花の色、盛者必衰の理をあらはす……
ゴ~ン……
暗記させられたっけな~
意味は衰退する平家になぞらえて、物事は常に変化していて不変のものはない、という事だったような……(遠い目)
先週、県外独居老人88歳ミスターGことめぎつねの父が、無事、施設入居致しました。
認知症のような言動も増えていましたから……
自転車で道路に飛び出すわ(もし車とぶつかったら、ぶつかった車が迷惑です)1人夜遊びをするわ(もはや徘徊)差し歯をひと月に3回折るわ(「固いモノ食べないでって歯医者に言われたでしょ!」「かりんとうは固くないっ!!」)で……
よくまあ、ニュースになる前に施設に入居出来たものだと……ふうぅぅぅ
疲労困ぱいのめぎつね、免疫力が低下していたらしく、転んで擦りむいたひざのケガが化膿して『とびひ』なんぞになってしまいました。
お子様か!!
で、もぬけの殻になった実家の整理というネクストステージに進んでいるめぎつねですが、その時の出来事です。
世間では『トケマッチ』とかいう組織による高級腕時計横領事件が騒がれていますが、皆様は『RADO』という時計のブランド名をご存じでしょうか。
写真は、お借りしてきたものです。
めぎつねが子供の頃に日本でブームになった高級腕時計ブランドらしゅうございます。という事は、50年ほど前かしら?
そのラド―なる腕時計が、キッチンの棚の下から埃だらけで、しかもバラバラ(いや、『バラ』ぐらいかな)に壊れた状態で出てきました……
『見て見て、買っちゃった!○十万もしたのww』
と喜んでいためぎつね母をうっすら覚えています。
初ボーナスかなんかだったのかな?
彼女のブランド好きの始まりだった気が致します。
その時計が悲惨な状態で……
ガラス蓋はカパカパ開き竜頭はふっとび、ベルトは当然壊れ文字盤にはカビやらシミやら……
なぜ??
お前、大事にされていたんじゃないのかい??
まるで壁に投げつけられでもしたような壊れ方です。
持ち主、認知症になっちゃって暴れていたからなあ……
時計がかわいそうになりました
今は昔ほど価値はないみたいだけど見た目はいかにも、という時計。直して動くものならば、使ってみるのも悪くない……そう思って、修理の見積もりに出しました。
あえなく『修理不可』www
部品がないとのこと。ま、そうでしょうね。
金属の時計じゃ、いずれ来るお葬式のお棺に入れてあげる事もできやしない。
この、なんとも言えない心持ちが『諸行無常』ってヤツなのかしら……
でも、すべてが終わっていつかホッとする時が来たら……
今はむなしいこの思い出もなつかしく思い出せるかもしれない……そんなふうに思うめぎつねなのです……
コンッ🦊