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電気自動車の部品・素材 セミナーを受講_備忘録その2

電気自動車の部品・素材  セミナーを受講_備忘録その2


電気自動車の部品・素材 における高効率なEVがなぜ普及しないのか。その理由は、これまで3つ考えられていた。1つは、充電走行距離が短いこと。2つ目は充電時間が長いということ。3つ目はコストが高いということ。この3つのうち、充電時間が長いということに関しては、リチウムイオンで大幅に改善できる可能性がある。ただ、リチウムイオンの実用に際しては、電池の寿命の短さも課題となっている。現在あるEVの問題点に対応するには、都市内走行に限定してEVを使用するという方法がひとつ挙げられる。また、走行距離の短さとコスト高という問題の解決策としては、PHEVの導入、間接充電、電池交換があげられる。現状では、EVは電池による制約が大きく、HEVは、エンジンの効率の悪い部分を改善するのみにとどまっているという状況だ。


電池の世界では、カレンダー寿命はあまり考えられていなかったが、電気自動車 が作られるようになって、初めて、電池のカレンダー寿命というものが考えられるようになってきた。これは今後さらに重要になってくると、産業技術総合研究所の辰巳氏が言われていた。リチウム電池のカレンダー寿命とは、たとえば、使用期間と保存期間で15年など。確かに、使う立場になってみれば、電池の寿命が、年数で明記されていれば分かりやすい。この使用期間+保存期間で15年というのは、使用期間10年、保存期間5年程度を見込んでいる。カレンダー寿命を考慮したリチウムイオン電池の技術開発は、平成14年~18年にされていたというから、これからさらに電池のカレンダー寿命という考え方が広まっていくのではないだろうか。


電気自動車 を軽量化するには、いくつかの面からのアプローチを考えなくてはならない。まずは、材料の置き換え。これは、アルミやマグネシウム、樹脂、炭素繊維などの材料が考えられる。2つ目は構造を最適化するということ。最適化アルゴリズムを適用して、軽量化を図る。3つ目は、小型化。これは、モーター・バッテリーなどの小型化が考えられる。特に、バッテリーの小型化は低コスト化につながる。4つ目は、製造方法からのアプローチ。ハイドロフォーミングYAGレーザーワンウェイ溶接テーラードブランクなどの方法がある。群馬大学の松村修二客員教授の研究では、マグネシウムなどをボディパネルに使い、軽量化した電気自動車を開発している。ボディの重量を半分くらいに減らすことに成功しているそうだ。


■記事の元となったプログラム内容


電気自動車 及び部品・素材の技術動向とビジネスチャンス

http://www.megaseminar.jp/2010/ms17b/20100721.html


日時:2010年7月21日(水)9:30~17:00
講師:下記参照


第1部 電気自動車 及び関連商品の技術動向とビジネスチャンス

(独)産業技術総合研究所エネルギー技術研究部門 客員研究員 博士(工学) 清水 健一 氏


電気自動車のおかれた環境と電動車両(EV・HEV・PHEV)の位置付け

電気自動車における基準の制定と今後の見通し

プライングハイブリッド車(PHEV)の意図するものは?

電動車輌の駆動用電池に求められる要求性能

電気自動車の周辺技術の動向と展望

電気自動車,関連分野の標準化の動向


第2部 電気自動車 及び部品・素材の技術動向と展望

第2部-(1) 電気自動車 用 電池の技術動向と展望

(独)産業技術総合研究所ユビキタスエネルギー研究部門 主幹研究員博士(工学) 辰巳 国昭 氏


電気自動車 等(EV)用 電池

・電池の劣化への対策

・安全対策のポイント


第2部-(2)電気自動車(EV・HEV)用モーター・インバータ・バッテリーマネジメントシステムの技術動向と展望

ピューズ(株)営業企画部統括部長 兵頭 淳 氏

電気自動車 等(EV・HEV)システム開発における要素 技術の特徴

・モーター/インバータ
・バッテリパック

漏電センサ

汎用CANアダプタ


第2部-(3)電気自動車 部品の技術 動向と展望

神戸電気自動車代表 瀬川 成治 氏


電気自動車の構成部品とその特徴

電気自動車の電装部品・機械部品の技術動向と展望

電路材電線端子コンダクターブレーカー


第2部-(4)電気自動車 用 軽量化材料の技術動向と展望

軽群馬大学工学部連携大学院(機械システム)客員教授 (元)富士重工業(株)スバル技術研究所プロジェクト ジェネラルマネージャー 工学博士量化 松村 修二 氏


電気自動車と軽量化 

・軽量化のための自動車材料

・超軽量 小型 電気自動車の開発事例 紹介

難燃性マグネシウムフレーム


■開催セミナー

【 7/20(火)】電気自動車 及び部品・素材の市場動向とビジネスチャンス
http://www.megaseminar.jp/2010/s_20100720.html
【 7/21(水)】電気自動車 及び部品・素材の技術動向とビジネスチャンス
http://www.megaseminar.jp/2010/ms17b/20100721.html
【 7/22(木)】電気自動車の新規事業戦略とビジネスチャンス
http://www.megaseminar.jp/2010/ms17b/20100722.html

【 7/23(金)】電気自動車の設計・製作 法
http://www.megaseminar.jp/2010/ms17b/20100723.html


電気自動車の部品・素材 セミナーを受講_備忘録その1

電気自動車の部品・素材 セミナー【備忘録】その1

電気自動車の部品・素材における今後の自動車業界では、温暖化対策としてCO2排出削減が大きな課題。世界レベルでみてみると、EUが最も厳しい規制が設定されていて、2020年までにCO2排出量を95g/kgにしなければいけない。日本は、2015年までに141g/kg。現在より-16%にしなければいけないことになる。しかし、突然すべての自動車がハイブリッドになるわけはない。この規制案を達成するには、既存内燃機関の改良だけでは不十分で、EV・PHEVがもっと普及する必要がある。日産では、2020年までに400万台販売するという強気の意見も出てきているそうだ。先のことはまだ不透明だが、電気自動車関連は着実に伸びる市場であることは確か。特にリチウムイオンなど電池部門は、大きく拡大し、2020年以降の自動車業界の競争力を決める分野になるだろうと予測されている。

これからの自動車業界は、EV化していくにあたり、従来のように資本力勝負というわけにはいかなくなるというのが、ローランドベルガーパートナーの長島氏の意見。将来的には、EV自動車の分野も、企画力勝負になる。これまでのガソリン車では、巨額を投じて車を自社開発し、馬力やCO2排出量などのスペックが重視されてきた。しかし、これから将来に向けてEV車を多く生産していくようになると、各社は企画力の戦いとなる。商品力を左右するものは、デザインやパッケージングなどのコンセプト。そのため、これまで大手自動車メーカーが占拠していた市場に、ベンチャー企業なども加わる。そして、ベンチャーなどの小規模企業でも収益を確保し存在感を示せることから、自動車業界は群雄割拠の状態になると予想されている。

新興国中国と、電気自動車というこれから大きく成長する可能性があるものを考えるというのは、とても興味深いが、なかなかすぐに新興国で電気自動車が広まるというわけにはいかないというのが現実らしい。しかし、その可能性を探る話を、今日、聞くことができた。新興国というと、インド・中国。とくに中国は、新興国の中でも別格で、特別な戦略が必要になると考えられているとのこと。新興国の中でも、中国の新車販売台数は圧倒的に大きく、これから市場の中心となる国。ただし、経済危機などで一度ガクンと消費が落ちると、大きなリスクを負うことになる可能性もはらんでいる。そのようなリスクを負ったときに、どのように対応するかが肝心。また、その国のユーザーの希望などを知らないと、いくらEVだEVだと日本が叫んでも、海外では受け入れられない。中国では、ライトEVのタイプが、まずは広まるのではないかとのことだった。中国の人々の日常生活における行動範囲は50㎞以下がほとんどで、ライトEVの1回の充電でちょど往復できる距離だそうだ。


■記事の元となったプログラム内容

電気自動車 及び部品素材市場動向とビジネスチャンス
http://www.megaseminar.jp/2010/ms17b/20100720.html

日時:2010年7月20日(火)13:15~16:45
講師:下記参照

第1部 電気自動車 普及シナリオと部品材料のビジネスチャンス
(株)ローランドベルガーパートナー 工学博士 長島 聡 氏

 ・2020年に向けた電気自動車(EV・HEV・PHEV)の普及シナリオ
 ・部品材料からみた電気自動車(EV・HEV・PHEV)のビジネスチャンス
 ・電気自動車とガソリン車の車両構造・性能の違い

第2部 新興国(中国 等)における電気自動車 及び部品材料 等の市場動向とビジネスチャンス
(株)野村総合研究所グローバル戦略 コンサルティング部
 上級コンサルタント 小林 敬幸 氏

 ・新興国(中国 等)の自動車販売推移と予測
 ・新興国(中国 等)での売れ筋車種と消費者ニーズ変化
 ・パワートレイン系、足回り 系、外装系、内装系、室内系
 ・日系自動車(完成車)メーカーに求められる新興国への展開戦略
 ・自動車周辺サービスに関するビジネスチャンス


■開催セミナー

【 7/20(火)】電気自動車 及び部品素材市場動向とビジネスチャンス
http://www.megaseminar.jp/2010/ms17b/20100720.html
【 7/21(水)】電気自動車 及び部品素材技術動向とビジネスチャンス
http://www.megaseminar.jp/2010/ms17b/20100721.html
【 7/22(木)】電気自動車の新規事業戦略とビジネスチャンス
http://www.megaseminar.jp/2010/ms17b/20100722.html
【 7/23(金)】電気自動車設計製作
http://www.megaseminar.jp/2010/ms17b/20100723.html

東南アジアの水ビジネス セミナーを受講_備忘録その3

東南アジアの水処理 セミナー【備忘録】その3

東南アジアの発展途上国においても環境保全(水処理)への意識は高まっており、ここでも日本からの技術協力が成果を出しているようです。例えば、インドの下水処理においては、これまでの主流であるUASB技術ではBOD除去率が64%程であったのが、改良されたUASB-DHS技術ではBOD除去率が実に96%にも達するという実証実験結果を得たそうです。

東南アジアでもそうですが、国民一人あたりのGDPが1,000ドルを超えるとインフラ整備にお金が使われ始めるそうです。マレーシアではGDPが約7,000ドルで水道普及率が89%、汚水処理普及率が38%であり、これに対して、1,600ドルのフィリッピンでは、14%と7%、3,700ドルのタイでは34%と34%などなど…


■記事の元となったプログラム内容

東南アジア水処理”の技術動向とビジネスチャンス
http://www.megaseminar.jp/2010/ms17a/20100624.html

日時:2010年6月24日(木) 9:30~16:45
講師:下記参照

第1部 東南アジアにおける水ビジネス戦略
輝水工業(株)代表取締役社長森 一氏
(前)日本ノリット(株)代表取締役社長兼CEO北東アジアパシフィック代表
(元)GEエナジー・ジャパン(株)代表取締役兼ウォーター事業日本代表

 ・東南アジアにおける水ビジネス水処理)市場の読み方
 ・水処理・水利用・エネルギー利用 等 トータルソリューション
 ・東南アジアの水マーケティング戦略(これからの狙い目の国、地域)

第2部 タイ水環境とそれに対応する水処理 技術
東京大学環境安全研究センター特任助教 博士(工学) 本多 了氏

 ・タイにおける水汚染の実態と法規制
 ・タイにおける水汚染の実態 
 ・タイの水環境に対応する水処理技術

第3部 インドの水環境とそれに対応する水処理技術
東北大学大学院工科研究科土木工学専攻教授 工学博士 原田 秀樹氏

 ・インドの水環境(水処理)の現状と法整備の動向
 ・インドの水環境(水処理)の現状と問題点
 ・インドの水環境(水処理)に対応する新しい水処理 技術

第4部 水処理メーカーにおける東南アジア水ビジネス”の取り組み
菅原 正孝氏   大阪産業大学人間環境学部客員教授

 ・ベトナムにおける水環境の現状
 ・ベトナムの水環境(水処理)に対応する水処理技術
 ・ベトナムの水環境(水処理)の改善策(水処理の現状、水処理設備のレベル)

第5部 水処理メーカーにおける東南アジア水ビジネス”の取り組み
佐藤 純一郎氏   (株)クボタ水環境システム事業本部海外推進部担当部長

 ・東南アジア 水ビジネス市場の実態
 ・クボタにおける東南アジア水ビジネス”の取り組み
 ・日本政府(JICA、経済産業省、他)、現地法人


■開催セミナー

【 6/23(水)】>東南アジア “水ビジネス”の市場動向 と ビジネスチャンス
http://www.megaseminar.jp/2010/ms17a/20100624.html
【 6/24(木)】東南アジア水ビジネス”の技術動向とビジネスチャンス
http://www.megaseminar.jp/2010/ms17a/20100624.html