(4)家づくりは「説明」から「体験」へ変わる | 3Dマイホームデザイナーんとこの社長ブログ

3Dマイホームデザイナーんとこの社長ブログ

住宅デザインソフトを開発、販売している会社社長の日々徒然。
noteはこちら↓
https://note.com/yoshiakiimachi/n/nf6bf8cabd2cc
3Dマイホームデザイナーの使い方動画はこちら。
https://youtu.be/ECaWyKO0e40

見出し画像

これまでの家づくりは、ずっと同じ構造で進んできました。

設計者が考え、図面にして説明する。
お客さんはそれを見て、理解したつもりで決める。

そして完成したときに、「イメージと違った」というズレに気づく。

この流れは、長い間当たり前のものでした。

前回まで書いたように、そのズレの原因は「伝わらないこと」にあります。

図面や言葉は情報としては正しい。
でも、それが空間の体験にはなっていない。

だから、理解したつもりでもズレる。
この構造が、いま変わり始めています。

3DやVRによって、空間を“説明するもの”から“体験するもの”へと変わってきました。

図面を見るのではなく、その空間に“いるように感じる”。
見て、歩いて、違和感に気づく。

「ここ、思ったより狭いですね」
「この高さ、ちょうどいいかもしれない」

そうしたやり取りが、設計の途中で3DやVRを使うことで、自然に起きるようになります。

ここで起きている変化は、単なる効率化ではありません。
関係そのものが変わります。

これまでの家づくりは、「設計者が考えたもの」を「お客さんが理解する」構造でした。

いわば、「説明する側」と「理解する側」です。
しかし、体験が入るとその境界が曖昧になります。

お客さんも空間を見て判断し、その場で意見を出すようになる。
「選ぶ人」ではなく、「一緒につくる人」になっていく。

画像

 

そしてもう一つ、大きな変化があります。
それは「家の情報の持ち方」です。

これまで家の情報は、図面として残るものでした。
完成後は使われることが少なく、リフォームのたびに測り直す。
それが当たり前でした。

ですが、これからはそうではなくなります。

家の情報を3Dで持つ。
空間の形だけでなく、家具や設備の位置、サイズまで含めて。
そして、そのデータを施主自身が持ち続ける。

すると何が起きるか。

家具を買うときに、「入るかどうか」を事前に確認できる。
リフォームのときも一から測り直す必要がない。
建て替えや改修のときにも、過去の情報をベースに検討できる。

ビルダー側にも変化があります。

現地での再計測に時間を取られず、状況をすぐに把握できる。
その分、提案に時間を使える。
複数案を短時間で出すこともできるようになる。

つまり、

“調べたり書いたり測ったりする時間”が減り、
“考える時間”が増える。

ここでもやはり、「正しさ」から「良さ」へと重心が移っていきます。
3Dは単なる便利なツールではありません。
施主とビルダーの間にあるズレを埋め、同じものを見ながら考えるための「共通言語」なのです。
※わたしはBIMもそのようなものであると考えています。

家づくりは、本来もっと楽しく希望に満ちたもののはずです。
でも現実には、わからないまま進み、不安を抱えたまま決める場面も多い。

もし最初から、同じ空間を体験しながら話ができたらどうなるか。
もし家の情報を、ずっと使い続けられる形で持てたらどうなるか。

家づくりは、「説明して理解してもらうもの」から、「一緒に体験しながらつくるもの」へと変わっていきます。

このnoteでは、その変化の中で実際に起きていることと、
これから起きることを、順番に書いていこうと頑張るつもりです。
 


この記事は筆者のnoteから転載しています。
初出:2026-05-02
元の記事をnoteで読む