冬のビタミン源は何と言っても蜜柑
立春を過ぎ、蜜柑もそろそろ食べ飽きたなという頃になると、伊予柑やポンカン、八朔などが店先に並び、春の訪れを告げてくれます。
近年、こうした柑橘類は各地方で開発され、色も形も大きさも味も様々、その上、工夫を凝らしたネーミング(サワーポメロ、スイートスプリング、不知火、せとか、はるか、マドンナなどなど)に惑わされてしまいます
さてこれは何でしょう?
蜜柑や伊予柑にしては色が黄色いし、八朔や甘夏、夏ミカンにしては小さそうだし、でこぼこしているから鬼柚子?てっぺんが飛び出てるからデコポン?
いいえ、何とこれはレモンです。
レモンにしては少し大きめで皮も厚くて硬いのですが、果肉は酸っぱくはなく甘くて食べられるレモンです
静岡の造園屋さんが自分の庭で育てているものを収穫し、お裾分けしてくれました。
調べてみると静岡の西浦で開発されたレモンの新種、当地ではスイートレモンとかレモネードと呼ばれているそうです。
(レモネード(lemonead)は一般的にはレモンに砂糖や蜂蜜を加えた飲み物のこと)
実際に食べてみると、確かに酸っぱくはなく、かといって甘~いというほどではなく、実はぷりぷりしてよい食感、何よりも新鮮でさっぱりとした味が特徴です。
皮を剥くとたちまち良い香りが広がります。
皮は漬物に刻んだり、お風呂に入れたり・・・
レモンジャムもできそう・・・
「わたしの手からとった一つの檸檬を
あなたのきれいな歯がかりりと噛んだ
トパーズいろの香気が立つ・・・」
(高村光太郎ー智恵子抄ーレモン哀歌より)
檸檬をかりりと噛んで死の床からしばし正気を取り戻した智恵子さん、こんなに甘い檸檬だったらどうなっていたかな?