上野の国立西洋美術館でプラド美術館展を見てきました。

 

新国立美術館のビュールレ展とどちらにしようか迷ったのですが、あちらは5月7日まで、きっと混んでいるだろうと思ったら翌日の新聞で30万人突破とか!

 

ルノワールもセザンヌもモネも今までに幾度となく日本に来ているのに、相変わらず随分の人気ですねラブラブ 

 

一方、プラド美術館展の方はスペイン王室のコレクションが中心、しかも西洋美術史上最大の画家の一人ベラスケスの作品が7点も一挙に出展される!?

 

ということで「これは事件です」なんてキャッチコピーまでついていたのですが、連休の狭間に行ったせいか並ぶこともなくゆっくり鑑賞できました。

 

正直言って美術史上でいかほどに中世のスペイン画壇が重要な位置を占めているのかこれまでよく知らなかったのですが、丁度最近「西洋美術史」という本を読んでいたために、ベラスケスがバロック芸術の巨匠と呼ばれたその歴史的背景が多少は理解できました。

 

バロック芸術というのは、14,5世紀にイタリアで開花したルネッサンス以降の宗教美術などが更に発展し、16,17世紀にかけてフランスやスペインやネーデルランド(オランダ)などヨーロッパ諸国に渡りより芸術的に進化したものだそうです。

 

国や画家個人により進化の仕方にも色々個性があったようですが、ヨーロッパは地続き、ネーデルランドのブリューゲルも、フランドル(現在のベルギー:フランダース)のルーベンスも、イタリアで古代の芸術やミケランジェロやダ・ヴィンチやカラヴァッジョの作品を研究したに違いありません。

 

みなその流れをくんで影響し合ってきたようです。

 

バロック芸術の進化の特徴としては、宗教画ならより物語性が加わえられた、肖像画ならその人の個性が内面から描き出されるようになった、歴史画なら時代的主題をより浮き立たせたなど、手法としてはより緻密でより豊穣でより感覚的で、要はより全てにおいてドラマチックに発展していった、のかなはてなマーク

 

ま、そんな講釈はともかくとして、

 

時の王室フェリペ4世(政治より芸術を愛した人柄がその洗練された高貴な面立ちに滲み出ている)王冠2、その息子バルタサール王太子(6歳なのに威風堂々として気品がある)王冠1、やたら人間臭いローマの軍神などの肖像画、

 

自分の家族をモデルにしたという東方三博士の宗教画、

 

オランダ独立戦争時、負けたオランダがスペインに城を明け渡す瞬間の現場中継のような歴史画アート

 

などのベラスケスの力作とそのベラスケスに多大な影響を与えたルーベンスの宗教画などが堪能ができました。

 

ところでビュールレ展が30万人なのにプラド展は人気がない?わけではありません。

 

その証拠に私達の何人か後のご夫妻が何故かカメラを向けられインタビューを受けてプレゼントを貰って目

 

後でわかったことですが、その方達は20万人目の入場者だっとか!

 

つまり我々は、199、995番目の入場者だったってことです!

 
5月27日までの開催ですので30万人目を目指してお出かけ下さい

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