涙ぐましい努力の末に残されたゴロヴニンの日本に関する記録は、ロシアで出版後直ちにヨーロッパ各国語に翻訳され、五年後にはオランダ訳を手に入れた蘭語の通詞馬場佐十郎によって訳されていますチョキ



(時は十一代将軍家斉の候、松平定信の治世)



以下、当時の異国人の目に日本がどのように映ったかという観点から注目すべき事柄について順次要約してみます。



日本の地理的位置:松前は北緯42度にあり11月から4月は雪が積もり雪湖は凍る。同緯度のイタリアやスペインの街では住民は寒さも知らず、ましてや雪など降らない。


  北緯36度の日本の首府江戸でさえ、冬は3センチほど雪が降る。山脈やアジア大陸満州などの高地から海峡を越えて吹く風台風が日本に寒気をもたらす雪の結晶




日本人の起源:学者は、日本の原住民とクリール人《注;アイヌ人》はルーツが同じで、他にも支那人の血をひいた人が多くいることを認めている。


  彼らは、日本に正式に信仰上の皇帝《注;天皇のこと》が君臨したのが今から2,400年前だといい、現在に至るまで歴代の皇帝の名前も系譜も践祚も把握している本


  だが一方、それ以前の出来事、例えば神が海底の土をすくって日本列島を作ったことなどについては、記述(注:日本書記のこと?)は残っているがそれは古来の伝説にすぎないと、認めているヒミツ


  ただ、そういうことにしておいた方が、つまり庶民にはそう信じさせておく方がこの国を統治するのに都合が良いからだ、とさえ言っているナゾの人


  地球上の人類がたった一組の男女から生まれたと聞かされても(注:宣教師の布教による聖書のアダム男の子とイヴ女の子のことか?)今の日本人の誰もが信じていない。




国民性:ポルトガルやスペインがアジア諸国を征服せんがためにその国民をキリスト教に改宗させたことを知り、日本政府はキリスト教を禁じ迫害したが、彼らが日本に対して行った不正行為により日本の安寧が乱れたがためにやむを得ず耶蘇教を迫害したのであってその行為を責めるには忍びない(と大変好意的ラブラブ


  そして追い出された宣教師たちは腹いせに「日本人は狡猾で恩知らずで復讐心が強い国民だむかっ」と帰国して後ヨーロッパの人々に訴えた。


  だが、自分はそうは思わない。日本人は善良で聡明で誠実だニコニコ。敢えて言うならば、日本人の欠点は臆病である。


  しかしそれはこの国が永い間平和であったっため、そしてそれを今後も望んでいるがためだ。


  日本人は酒が好きだお酒 だが、昼間から飲むのは恥とされている。


  身に受けた恥辱に対する復讐心は強く、祖父から孫に至るまで伝承される。


  節約を好むがケチではない。衣服は小ざっぱりしていて、儀式や祭りでは豪奢に装うおひなさま


to be continued.....DASH!