月明かりとキャンドル | MegMusic TAKE OFF

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鍵盤楽器奏者の齋藤めぐむが演奏情報や想いを綴ります

夕方から名取市閖上の公民館グラウンドにて、東日本大震災追悼供養イベントで演奏してきました。

公民館や隣の施設には二階まで今でも砂が入り込んだままで、今も中は瓦礫で踏み場もないほどです。
時計は地震の後の時刻で止まっていました。
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式の始まりは犠牲になられた方の供養。
隣接する東禅寺ご住職と観音寺ご住職の読経と皆さんによる焼香があり、その後に追悼の歌と言う事で、歌や演奏がありました。
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お盆最終日の今日、犠牲になられた方々もですが、こちらのお墓で眠られていた方々も、どこへ流されてしまったのか...。
ぐちゃぐちゃになったお墓の中に、突然錆び付いた液晶テレビがあったり、大きな畳があったり...。もう何がなんだか。

この辺ではないかと先祖のお墓をなんとか見つけて、足場の悪い中をお墓参りする方の姿もありました。

僕は本当に言葉にならず、寒いあの3月11日14:46に起こった地震で、あっという間に多くの命が奪われ、ふるさとを失った方達の事を考えると、ただただ溜め息の様なものが口から出るのでした。

会場にはCandle JUNEさんによるキャンドルアートがステージ前にあり、ご本人も話をされていました。
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そして、湘南乃風の若旦那さんとMINMIさんご夫婦、田中雅子さん、仙台からはヨシヒデさん、イケメンズさんとも共演させて頂き、ソロでも演奏しました。

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急遽、MINMIさんは僕のキーボードを使ってソロで歌う事になりましたが、アップテンポのイメージが強かったMINMIさんがスローでピアノの弾き語りと言うのが、とても新鮮で、優しい歌声を聴かせてくれました。
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公民館のグラウンド、ステージの左側にはキャンドルアートと別に、先日の仙台七夕で使われた竹を切って作られた竹灯りが点され『ゆりあげ きぼうの光』となって、空へとその思いが放たれました。

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勿論この地だけではなく、沢山の方が犠牲になり、こう言った沿岸部の街が残念ながら姿を変えてしまいました。
しかし、この震災によって新たに確かめられた事も沢山あると思います。

命の尊さ、人との絆、毎日の生活、恵みをくれる自然...。そのどれかが欠けてはいけないのに、僕らはつい普段の生活で忘れがちになってしまった。

それを改めて今回の震災による追悼供養で知った気がします。
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今日僕らの音楽を聴いて下さった皆さんに、そして犠牲になられた方々に、少しでも元気をそして、穏やかな気持ちを持ってもらえたら嬉しく思います。

建物がなくなってしまった閖上の高い空は、青空と白い雲がいつもと変わらず穏やかでした。

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そして未だに通電していない閖上の街は、月明かりとキャンドルの火に照らされ、陽が昇るのを待ちます。


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