よく食べよく寝る快適なお盆休みを過ごしたせいで、これからの日々が憂鬱です。
「イージー★ライダー」(1970)
・キャプテン・アメリカ
名前はワイアット。
メキシコからコカインの密輸して大儲けしたのでお金はある。
なんかいい事あるかも~なノリでカリフォルニアからニューオーリンズを目指す。
ビリーを射殺した輩を追いかけたら殺されて、バイクも爆発炎上。
ギリ生きてるかも?とか思ったけどまぁ亡くなったんだろうな。
・ビリー(実写版クッパ)
ワイアットの相棒。
骨でできたネックレスを下げてる。
社会の枠組みから完全に外れたところで生きてるとはいえ、バイク走らせてただけで殺された。
・ハンセン(オーバールックホテルに来たアル中の作家、暗黒街のボス・コステロ)
アル中弁護士。
バイカー二人を留置場から出して意気投合。
ヘルメットは捨てたけど、母ちゃんが拾って、息子に渡せってことでくれた。役に立った。
道中寄ったダイナーで地元民に目を付けられ、野宿中リンチの末殺害された。
マジで彼が何をした。
・キリスト教徒の夫妻
バイク直すなら納屋どうぞと、食事もごちそうしてくれたキリスト教徒の農家夫妻。
子沢山で生活は苦しいんだろうけど、幸せそう。
・ヒッチハイクヒッピー
道中ワイアット達に拾われて、ヒッピーのムラまで案内。
何もないところに種まいてコミューンを作るのも、それはそれでありかもしれない。
・パレードやってた町の警察
無許可での参加は厳重注意どころか即留置所案件だったみたい。
…長髪のバイカーだから判定厳しめで問答無用の留置所送りだったのかも。
・田舎の薄暗いダイナーの客
バイカーに出す食事は無いし、客たちはジロジロ値踏みして悪口ざんまい。
女性客だけはキャーカッコイイ!ステキ!でバイク乗せてもらおうよ~とウロウロしてたけど、多分男性客からしたらそれも面白くなかった。
夜陰に乗じて野宿バイカーを襲撃、3人のうち1人を殺害した件の犯人は多分こいつら。
・売春宿のお姉さんたち
バイカー差別は特にない。
ラリパッパの幻覚ってこんな感じなんかなってくらい長くてよく分からないシーンだった。
・トラック二人乗りのおっさん
おっ、長髪のバイカーやん!おどかしたろ!とショットガンで狙い撃ち。
ビリーを殺して、ワイアットも追いかけて殺した。
えっ????????
あ、ヤベ殺しちゃった!!なのか、よっしゃ的中!!なのかどっちなんだろう。
生まれるはるか前の映画で、アメリカンニューシネマってジャンル?時代?にもあまりなじみがない私。
「俺たちに明日はない」と同系統かなと思ったら、どちらもカテゴリ的にはアメリカンニューシネマですって。なるほどなぁ。
あと「卒業」とか「スケアクロウ」とか。このくらいしか観たことないけど、どれも観終わった後にめでたしめでたしハッピーエンド!というよりは、何とも言えないものさびしさとか苦さで終わる映画ばかりな気がする。
娯楽が映画からテレビにシフトしていく中で、映画に何ができるか試行錯誤の後もあり、知識や洞察力が無いと理解できないくらい時代背景を鋭く?切り取りつつ、単なるロードムービーでもない難しい作品だと思いました。
まー正直言えば、保守的な社会の枠組みにとらわれないバイク乗りが、「脅かしてやろうぜ~」で地元民に問答無用で射殺されて完!とか本当に開いた口が塞がらなかったし、自由に生きるイケメン長髪バイク乗りの人権が有色人種とか先住民以下っぽいのもマジでぇ!?って感じで、エンディングまで通して見た感想は「なんじゃこりゃ」でした。ひどすぎせん?
バイクに乗ってただけで殺されるある種の無差別殺人ぽさ、言いようなく胸糞悪い理不尽さといい、このエンディングだけ切り取ると「クリミナル・マインド」のアバンみたい。
途中弁護士のハンセンが、バイカー二人が体現するのが自由そのもので保守的な社会への脅威みたいなこと言ってたけど、それにしてもただそこにいるだけでブチ殺されるのは、なんで???みたいな。
良い感じの音楽と珍しいバイクを楽しむ単なるロードムービーかと思っていたら、目的地ニューオーリンズに近づくにつれてのんびりした自由な空気とは程遠くなっていって、主人公二人に向けられる殺伐とした感じがすごい。
ワイアットのふとした表情が途中からどんどん暗くなってくのも、なんか社会への失望って感じなのかな。流石にまさかこんな最期を迎えさせられるとは思ってなかっただろうけども。
挿入歌の「ワイルドでいこう」だけは知ってました。