焼肉屋ってなんであんなに薄暗いんでしょうか…と思ってちょっとググったら、肉の質を誤魔化すためだの、壁の汚さを誤魔化すためだの、…なるほど、確かにこの間行った営業さん御用達のお店はオススメされただけあってなかなか美味しかったけど…と新しい学び?
焼いてる最中、一緒に行った同僚達と何度も「これ焼けてるか分からんな」「焼けとらん?」「暗すぎる」「煙の向こうのあなたが見えない」「ア、微妙に生」「豚と鶏の生はヤバい」となかなか面白おかしく会話のネタにはなったのですけどね。
………確かに、昔々はるばる兄弟に会いに行ったついでに新宿の叙●苑でランチした事あるけど、あそこは店内明るかったなぁ。そんなあからさまに質の悪い肉を提供して誤魔化しているわけじゃないと思うんですけどね。
「スポットライト 世紀のスクープ」(2015)
・マイク・レゼンデス(ハルク、ゾディアックを追うトースキー、フォーホースメンのローズ)
ボストン・グローブ紙の記者。
これはと言う記事を連続特集する「スポットライト」チームの一員。
・サーシャ・ファイファー(アイリーン・アドラー、思い出の中の若いアリー)
「スポットライト」チームの一員。
祖母が教会ガチ勢なので、教会を糾弾する今の仕事を言うに言えない。
・ウォルター・ロビンソン(初代バットマン)
生まれも育ちもボストンな「スポットライト」チームのリーダー。
友達の弁護士が仕事をしてるだけなのは理解してるけど歯がゆい。
母校にいた神父が加害者のひとりやんけ!!!と脳内はド修羅場。
実はガラベディアンから情報提供を受けてたけど、当時は黙殺してしまった。
・マーティ・バロン
この度新しくボストン・グローブ紙の新編集長に就任した(ユダヤ人)。
野球はあんまり好きじゃない。
グローブ紙の躍進の為、「スポットライト」が社会的に大きなショックを与えそうな大事件に着手しかけて置いておいたのを掘り起こして盛大に後押し。
・ベン・ブラッドリー
「スポットライト」チームの一員。白髪のおじさん。
・マット・キャロル
「スポットライト」チームの一員。
子持ち。
自宅の近所に事件現場の一つの療養所があって吐きそう。子供を守りたい。
・アイリーン
ボストン・グローブでゲーガン神父の事件をコラムに取り上げたところ、バロン局長の目に留まった。
・ガラベディアン
テレビに出てくるハンサムな弁護士で教会側の代理人。
教会の性犯罪の隠ぺいに協力しやがってとディスられるも、ガラベディアン本人は何年も前にこの事件を知った時、ボストン・グローブに情報提供をしてた(のに黙殺されてた)。
・ジム
ウォルターの友達の弁護士。
守秘義務があるから打ち明けられないけど、最後は正義と友情を重視してオフレコで情報提供してくれた。
・マクリーシュ
被害者側の弁護士で奇人変人扱いされてる模様。
忙しいけど仕事はちゃんとしてる。
マイクが開示のために奔走していた14件の事件の文書を裁判のため持ってたし添付して提出してた。灯台下暗し。
・ピート(ブラス警部、補佐官のシェパード)
ボストンの政財界の一員ぽいひと。
教会の暗部を暴くのには反対。
・サヴィアノ
虐待被害者ネットワークの一員。昔グローブ紙に情報提供したのに…。
・サイプ
心理療法士。
聖職者が結婚できないシステムがあかんよ~問題の神父は統計的に計算したら90人くらいおるよ~
・ゲーガン神父
・ポーター神父
その他何人も。
長年たくさんの子供や青年を食い物にしては転勤を繰り返し、新天地でも案の定またやった。
ゲーガン神父の方は裁判になって矯正施設にブチこまれた後、終身刑の殺人犯に殺害されたそう。…初犯の時にしっかり裁かれていたら、こんな殺され方されなかったんじゃないですかね。
・ロウ枢機卿
自分の教区の神父がこの十何年、何人もの青少年に性的な危害を加えてるの知ってて、神父をこまめに病気休暇だのなんだのと移動させては隠ぺいを図ってた。
大スキャンダルを知ったローマカトリック総本山は事後処理の為、バチカンに栄転させた(なんでや!)。
・ボストン警察の巡査さん
子供に性的な危害を加えた神父があっさり放免になるのが信じられない。
・スウィーニー判事
敬虔なカトリック。
教皇なのに愛人めっちゃいて子沢山なアレクサンデル6世とか、時代が下っても修道女に手を出す司祭が当然のようにいたし教会内部の風俗は金銭的にも性的にも昔は荒れに荒れて清貧の人格者だなんてイメージ像とは程遠いものだったのはまぁ歴史的な事実と言うか常識っちゃ常識ですけど、この現代になって、いち信徒に手を出す司祭が沢山いるのも、教会が黙認して世間から隠蔽してるのも、正直ドン引き。
…と言うように非カトリックの私が思うので、きちんと真面目にやっている教会関係者からも良い迷惑の事件だよなぁと。犯罪とは無縁でやってきた教会や信者たちの為にも、カトリック教会は、教会内部で「ハイ処分シマシタ~」と転勤させて有耶無耶にするんじゃなく、しっかり世俗に引き渡して、刑事の法廷で性犯罪として裁かせて、カトリックとしては一連の事件をとても容認できないとさっさと表明・浄化に努めないといけない事案だったと思います。
貧しい人達のある種セーフティーネットになってる教会のトップで、無条件に信頼されている大人がそれを利用して青少年の弱い立場や無知に付け込むのは心底腹立たしく思います。信じてた大人に裏切られ傷つけられた人がその後自殺したり薬に走ったりしたケースも少なくないみたいで、いたたまれない。
日本ではキリスト教徒はそこまで大多数ではないし、私自身先祖は院主で仏教徒かつ自宅に神棚もあるよくある日本人らしい宗教観の持ち主なので、教会が絡む青少年への犯罪行為やそれに伴うカトリックの対応は客観的に一般論として不愉快な事件だと受け止めました。ただ劇中でもマイクをはじめ記者たちが激怒してましたけど、キリスト教国アメリカならではの割り増しされた嫌悪感もあるんだろうなと。一歩間違えれば自分も被害者だったかもって思うとさらに反吐が出ますよね。
この大スクープでとりあえずは大問題になってアメリカの教会を追われた神父たちが、発展途上国に再就職してまた同じ事件起こしてるらしいのが救いようもないですね。何をとは言わないけど、抑止効果は兎も角とりあえずちょん切っちゃえよとすら思います。
こういう、社会に正義を問う報道の自由は素晴らしいと思います。