「エアフォース・ワン」(1997)

初っ端からなんかもう、えげつない突入。警備の為に詰めてる人、飛び出して来た人、めっちゃ人が殺されてるよ何なの!その癖豪華な天蓋ベッドで寝てる屋敷一番の偉そうな人は首を抑えられて生きたまま誘拐されるし…ついでに絶対殺されると思ったのに!

なーんだ、カザフスタンの独裁者を逮捕する為のアメリカとロシアの合同作戦だったのね。
作戦成功を祝うモスクワでの晩餐会…………あッ!!ブラス警部が!ブラス警部、ポール・ギルフォイルがおるよぉ!見知ってる事もあって私の中ではやたら目を惹く上出番もあるのに、Wikipediaだと彼が何役だったのか載ってなくてイマイチよく分からない。
因みに大統領はハン・ソロ。7で殺されたけど、若さ的にはバリバリ現役だったハンソロとの中間的な……つまり初老。

インタビューですぅとエアフォース・ワンに乗り込むロシアのマスコミ( )
ゲイリー・オールドマン、本当に素敵でいいよね!なんか「レオン」のスタンスフィールドと言い、犯人役がやたら多いけど。演技が本当に良いから、善人でもキマってる悪人でも本当に見応えがある名優ですわ。
この当時パソコンの画面に指を押し付けて指紋照合なんてオーバーテクノロジーにもほどがあるんでは…?
そんな凄い身元認証システム積んでるのに簡単に、そして何人ものテロリスト乗せちゃうとか…どうしようもないんですけどォ!

颯爽とエアフォース・ワンに乗り込んでロシアを後にするマーシャル大統領。若いとこう、颯爽としてて行動力ある感じ出るし良いよね。

サダム・フセインなんて固有名詞が普通に出て来たわ。もう故人だけど当時これ、揉めなかったのかな。最近の映画だと、架空の敵国とか、実在の国の架空の悪人とかそう言う風にするよね。

おお……血が結構ブシャッ!とするのね。
そしていつの間にかあちこちから機関銃が出てきて武器庫みたいになってるエアフォース・ワン。これって、元々襲撃に備えての装備なの?

飛行機でドンパチとかうっかり墜落しそうで超怖い。テロリスト的には自分が死んでも構わんぞ!なのかしら。

あっ、管制官?にはコールドケースのジェフリーズ演じてたトム・バリーじゃない!見知った顔がこちらにも。なんかテンション上がるわ〜。

手錠をカバンに繋いでる、核スイッチ係りまで殺されたわ…職務とは言えSPの皆さんの命の投げ出しっぷり賭けっぷりが凄まじい。

脱出ポットなんかあるんだ……SPが命賭けで脱出ポットに大統領押し込んで発射!あっ、妻子エアフォース・ワンに置き去りだわ……。
そして犯人ごと着陸を試みるパイロット。ゲイリー演じるテロリストに銃突きつけられて脅されても着陸を拒否して、コパイ共々射殺されちゃう。二人死ぬのは一瞬のシーンだけど本当に国と職務に忠誠尽くした男だわ…大統領周りの人間が責任感ありすぎて、なんか立派なんだけど見てて悲しくなるわ…。

あれだけのドンパチでよくコレだけ生き残ったと言うべきか、これだけしか生存しなかったと言うべきか…。大統領夫人、殺されるんじゃないかヒヤヒヤしたけどとりあえずは良かったなぁ。

あっ、脱出ポットに大統領がいない!?まだエアフォース・ワンに隠れ乗ってる!?命賭けで押し込んだ後、扉閉めて立ちはだかって即撃たれたSPの立つ瀬が…まぁこれでカッコよく大統領が大暴れするからそこはいんだけどもちょっとあの彼を思うとモヤっ。

エアフォース・ワンの生き残りの中にERのモーゲンスターンさんがおるよね!やたら特徴のある赤毛だし目立つわ〜…。

シャカシャカ這い出て大統領執務室までたどり着いちゃう大統領。スニーキングミッション。メタルギアか何かかな。スネークも良いけど雷電も好き!でも全裸ミッションはいただけない!
おまけに素手ゴロ強すぎ…なに、大統領になるにはなにかしらの格闘技の心得でも無いといかんのか、それとも元軍人みたいな?機関銃が似合う&扱い心得てる大統領パねぇ…。

ベラベラ喋ると危ねぇぞー……と思ってたけど、やっぱり国家安全保障の担当補佐官殺されたわ。12歳のアリスちゃんの前で見せるもんじゃ無い(´・ω・`)

アリスちゃん子供らしいといえば子供らしいけど命を握ってるテロリストに対する口の聞き方じゃ無い、けど…変に媚びず率直だから寧ろ好ましかったのかもね。

大統領が命がけでこっそりこっそり電話かけたのに、ババァー!イタズラだと思うのは仕方ないかも分からんけど、緊急自体にソレはないよオバちゃん…。
英国女王みたくお飾りだと担当補佐官は言ってたけど、副大統領とってもかっこいいじゃない!

ミサイル避けるために自動運転モードに入って機内が半端ない揺れで混乱するからとはいえ、エアフォース・ワンに攻撃命令ってなかなかすごい話ではある。
流石のゲイリーも撃ってきた!?マジかよ!!とかそんな顔。

首をネジ折るくらいするかと思ったら、絞め落としただけかぁ。気を失ったのか死んだかも分からんけど。
やっと副大統領達と直通で連絡出来た大統領。

「下の階に隠れてるシークレットサービス聴いてるか?」
「……!?」まさかの大統領です。
ていうか感じのいい女性メラニーまで殺されちゃってもう、ゲイリー怖い怖い。ていうか誰もまさか大統領自ら武器を取ってシャカシャカとスニーキングミッションやってるとは思わんわな。
そして今度は燃料放出の為に大統領自ら配線をいじり始めたぞっと。1/5って賭けるには余りにリスキー….しかも成功してるし。

『異常ないか?』
「ダー!!」
銃突きつけられては、さしもの下っ端テロリストもいらんこと言えんよね。

ファックスが使えます!と進言した黒人系のレディ。大統領にひらめきを与えた見返りに「君を郵政公社の長官にしよう!」是非そうしたげて欲しいところ。そして本部も、折角送られたファックスなんだからもっと良くチェックして!大事なお話載ってるよ!

飛ばしでいらん誤報を流しちゃうマスコミは今も昔も害悪だわなぁ。

モーゲンスターン部長が輝いてる!いやだって、機関銃構えて機敏に動いてるし、制圧したテロリストにいらんこと喋らせないし、大活躍だもん。劇中の役が分からんもの、モーゲンスターン部長でいいやもう。んん、少佐かな?
彼らの活躍で大多数の人質は給油で落ちた高度に乗じてパラシュートでどんどん降下!
あっ、揺れでパラシュートつけてない人がぽろぽろ落ちるし給油機切り離し時のアレコレで給油機そのものが爆発炎上だし、どさくさに紛れて大統領まで飛行機から落ちそうになってるわとんでもねぇ!
そんな大統領を助けたのはモーゲンスターンとブラス警部ともう一人。もう一人誰だろ……もう、字幕ついてないと何が何だか!でもこのもう一人、そもそものテロリストの行動開始の狼煙を上げた人だよね。裏切りもんじゃん。

大統領が危なくなると国務長官が権力握りたがるのはお約束なのか……。

妻子と自分の命が危機に瀕してる緊張感溢れるシーンなのに、ゲイリーがハンソロに唾を吐きかけたところでなんか笑っちゃった(´・ω・`)笑うシーンではないのにな。

副大統領、信じてたよ!国の方針を守る為とは言え、大統領を引き摺り下ろすことになる署名は拒否。
最後モノを言うのはやっぱり機転と腕力。
あぁ……ブラス警部が命がけで飛びかかって、大統領の盾に……(´・ω・`)

パラシュート捨ててくゲイリーがまたニッコニコで悪い顔!
そして取っ組み合いの末死んだゲイリーの死体をポーイ!空飛ぶ死体の絵面がまた酷い。

冒頭でとっ捕まってた独裁者ラデク将軍解放、直前で失敗!しかも無理に逃げようとするもんだから迎えにきたお仲間ごと射殺されてるし、テロリストの計画のせいで死んだようなもんだし…獄中でリーダーが一応生きてるのと、疑いようもなく死んだのとどっちがマシなんかねぇ?

ブラス警部は飛行機の操縦できる人。虫の息とは言え、とにかくもう仕事はできないから、軍人のモーゲンスターンを助手席に乗せてパイロットをこなす大統領。最近の大統領は飛行機操縦経験もいるのか……。

ミグが現役とな。歴史感じるわ。その昔ソ連の中尉がMiG25(だったっけ?)に乗って函館に突っ込んできた事がありましてね。まぁ無事アメリカに亡命出来たわけなんですけど。ググったら私の生まれる前の事件だわあれ!ていうかまだMiGって名前もそのままに新しい機体作ってるんですね…。

大統領を守る為に米空軍が出動。
避けきれない弾から守る為に戦闘機が体を張って盾になるとかとんでもねぇ……。

お気の毒です!でも側に居ます!敬礼(ピッ!)って言われてもねぇ……舵はガタガタで燃料もない上尾翼はボロボロで、そのうちなんとかなるってレベルじゃない。

舵が効かない飛行機をなんとかせにゃかん!で、戦闘機とワイヤーを繋いで牽引・救助とか発想が雑でまた凄い。もうちょい右!とか2度!とかそんな指示で微調整しつつ空挺?を投下したシーンはなんかUFOキャッチャー彷彿とさせる。
瀕死だ危ないだ言われてるブラス警部も思ったより意識ハッキリとして生きてたけど、裏切りもんがなんかしでかすんじゃないかとヒヤヒヤするわ。
家族と怪我人ブラス警部を先に逃がしたら一気に高度下がってもう助けられるのは一人だけ!そら、新年に反するかもしらないけど大統領が最優先になるのはしゃあないか…覚悟を決めたモーゲンスターンがまたかっこいい。「行ってください!」
で、ここにきて正体をあらわす裏切りもん。助けに来た空挺を撃ってお空にポーン!「お前だったのか!!」モーゲンスターンもすかさず始末!ここまで大活躍したのになんてこったモーゲンスターン。心臓悪くていつも具合悪そうにしてたERの時よりもずっとずっと格好良かったよ貴方!人質逃すぜ〜のシーンで機関銃構えて哨戒してた所がまた本当素敵だったよ!ほっぺの傷が男前度を上げてたよ!

しかしまぁ裏切りもんも一番効果的な所で本性あらわしたわなぁ。ひとりふたり助けてこれが最後だってタイミングなら大統領始末しつつ安心して逃げられるし、助かった後も「大統領が逃してくれたんですヨヨヨ」とか言えば高潔なハンソロの評価は上がれど誰も最後の生還者を疑わないしね。

失敗を認識して絶望のまま、海面に叩きつけられる飛行機諸共粉々になる裏切りもん。

ワイヤー一本で空に舞う大統領をやっとこさ回収して
「リバティ24の名前を変更します!新しい名前はエアフォース・ワンです!!」
こりゃかっこいい。
喜びに沸く対策本部の中で静かに、大統領の権力を奪う例の文書を破棄する副大統領。

話もスカッと分かりやすいし、かなり面白かったです。捻くり回して振り返るのが難しい映画も良いんですけど、やっぱりすっと頭に入ってくる程度のストーリーの方が良いな。