観に行ってきました。

チケット前日に買ってるのに電車が1時間以上遅れて、大変な思いをしましたけど、なんとかギリッギリ、入れてもらえる時間にたどり着いて良かった。

こう言うことがあるから直前以外に購入するってリスクなんですよね…実際規約で間に合わなくてもいかなる理由でも振り替えNGですし、JRも良くある遅延で賠償してくれるわけでも無し。映画だから2,000円(それでも高い)の話で済みますけど、ウィーンフィル来日公演S席39,000円くらいの価格帯になるともう泣くに泣けないわ。そのクラスの席を取る人って電車移動すらしないのかもですけど。

 

さて、前のはこちらで今回は続編です。

この映画、私は個人的に子供の頃からちょっと苦手なキムタクの、苦手なところが薄まっていて、観ていて嫌だなって感じがしないのが好き。何がそうさせるんだろう、キャラクタ設定が俳優さんの凸凹に丁度はまってニュートラルな感じに受け止められているのかしら。

 

「マスカレード・ナイト」(2021)

 

都内マンションで人が死んでる、かもなんて匿名通報ダイヤルに届いた連絡を元にマンション確認しに行ったら、ロリータ服の女性がタイマー付けられて感電死してたよ、しかも妊娠中、酷いことしやがるぜ!

そして今度は捜査会議に届いた匿名の密告FAX曰く、「12/31のホテル・コルテシア東京のカウントダウンパーティーに犯人が現れる」とのこと。またなんだ、またですか?またですよ。

またドヤドヤ警察官がスタッフや客に化けて張り込みする中、新田さんお馴染みのホテルマン山岸さんはロスへ栄転の話もあって…、

とまぁこんなお話。

 

・新田(ハウル、殺人しらばっくれてる最上検事)

相変わらずチャラい刑事さん、が事件解決のために大晦日に呼び出され素敵な休暇の予定もキャンセル。

今度は関根君に、例の床屋に連行されてビシッと矯正された。

 

・山岸(きり、信用詐欺師ダー子)

ちょっと出世してコンシェルジュになってお客様の要望を全力でかなえるホテルマン。出来ませんはない。

コルテシア・ロサンゼルスのリニューアルスタッフ候補に声がかかるくらい優秀なスタッフとして支配人から認識されてる模様。

祖母の形見の時計は5分進んでるけど、ホテルマンは時計見て仕事してないので問題なし。

 

・能勢(秀吉、事務官末次さん、信用詐欺師リチャード)

昔新田さんと組んでから自称相棒としてのらくら、大事なことを探し見つける有能な所轄の刑事。

仕事とは言えコルテシアを訪問するのが普通になんか嬉しそうで、庶民の私としてはわかるぅ~ロビーうろうろするのも楽しいよね~わかるぅ~ってキャラクタ。

新田と山岸の相棒再結成に目を細める。

埼玉県でも過去にロリータ服のタイマー感電死があったことを見つけてきた。すごい。

 

・稲垣(柴田のオムツにドン引き真山さん)

捜一課長。

前は新田さんにただ当たり厳しかったけど、今回ちょっとなんかマイルドに。

事件関係者の子供の前で母親呼び捨てにしてアッヤベ!とさん付けで言い直したり、大晦日に捜査本部の隅でひとりぼっちのその子に飴かチョコか上げてたり、なんだ実はなかなか優しい…。

 

・本宮(平宗清、言葉が荒い陪審員7号、兄と同じく耳がでっかい小一郎)

捜一刑事。今回も利用客としてロビーでうろうろ。

ホテル側が仮装客の素顔晒しNGするので、ホテルマン役の関根に指示して勝手に宿泊客の荷物を開けてチェックしてバレ、大問題になった。

仕事は出来るけど解決を焦った感じ。

前作と違ってナイト以降の続編はまだ既刊になってないので、今回読んでる本はこのシリーズじゃないかも。

 

・関根(婚約者の敵を取りたかった鈴木君)

今回もホテルマン役に扮する子犬のように可愛らしい刑事。

現れた新田さんに有無を言わせず例の床屋に連行。

 

・尾崎(鼻が目立つ信長公)

管理官。

~ホテルの事件に比べて、ホテル側と交渉したり指揮取ったり、年末故他に大事件が無かったのかも?とは思うけど、出番は格段に増えた。

 

・久我

フロントクラーク。

新田さんのホテルマンの仕事ぶりに今回は不安はあんまり無いみたいで、前よりは心穏やかに仕事できてそう。

フロントクラーク組はホテルの中でも新田さんに好意的。

まぁ職務上にこやかであたりが優しいのもあるかもだけど。

 

・川本

フロントクラーク。

山岸さんを慕っていて、ロスへの旅立ちは本当に悲しそう。

 

・田倉(平宗盛)

宿泊部長。

またかーと言いつつホテルの立場を侵されない程度には協力してくれるので、やっぱり前回のあれこれが効いてるのかな。

 

・藤木(やりすぎた三雲判事、ユニバーサルインシュアランスの氷室社長)

俳優さん自らパンフで「前回の事件の責任を痛感し辞職かクビだったはず」「よくもまぁ事件の舞台として狙われるホテル」なんて言われちゃうホテル・コルテシア東京の総支配人。

ホテルとしてここからは断固譲らないっていうのは、付いてく部下からも頼もしいと思うし、教育が行き届いてるなと。

ロスのリニューアルスタッフに山岸さんと氏原さんを推薦。

 

・氏原(父親を死なせた後も見守ってきた子供の幸せのために自ら手首を切り落として死んだ高岡さん)

コルテシア横浜から異動してきたホテルマン。優秀でプライドも高く、山岸さんの警察への協力を苦々しく思ったり、新田さんの仕事の至らなさに足を踏んで黙らせたり、まぁまぁ融通の利かないお堅い人物。

山岸さんには負けを認めた。

 

・例の床屋

コルテシア東京バックヤードのスタッフ専用エリアで従業員の身だしなみを整える厳めしい床屋さん。

ケープをはたく音がいちいちデカい。

 

・秋山

人間の顔が一切視界に入らないお部屋をお願いしたのに!!

コンシェルジュ山岸さんが力業でホテルの正面の大看板の明石家さんまの顔を隠してくれたのでニッコリ。

 

・日下部篤哉(卓ちゃんを手のひらで転がす相良先生)

コンシェルジュ山岸さんにつぎつぎ無理難題を要求する変な客。

プロポーズは失敗、美女と二人きりの会話も美女から丁重に断られ、ダンスに誘う人探してきてとお願いするも流石に山岸さんにはマイルドに断られた。もう振られるのは嫌なんだ!!

クサカベなる人間は免許証データ上存在しないけど、アメリカ在住だから日本の免許持ってない可能性もなきにしもあらず。

正体は仮面調査に来たコルテシア・ロサンゼルスのスタッフ。

 

・狩野

あの人私にプロポーズするつもりでしょ?私断るつもりなんです…どうにか丸く収めたいと、コンシェルジュ山岸さんに利益相反なお願いをする美女。

正体は「日下部」のアシスタント。ロスに引き抜くにふさわしい人材をチェックしに来た。

 

・曽野昌明(ドクターY加地先生)

妻子連れてホテルで年末年始を迎えようとしたら不倫相手も来ていて冷や汗が止まらない。

 

・曽野真智子(片山雛子議員)

家族とコルテシア東京で年越しする裕福そうな夫人。

息子の撮った写真を元に悪友指揮の下脅迫に関わり、その悪友が夫の不倫相手だと気付いたら我が身かわいさで犯人に指示されるまま悪友を見捨てる。

恐喝未遂で従犯で不起訴か執行猶予かって所かな。

 

・貝塚由里

曽野の不倫相手で現場はいつもコルテシア東京、ホテルマンからバッチリ把握されてるラブアフェア。ホテルってすごい。

曽野真智子とは学生時代の友人で、よりによってその夫ってあた本当り根性悪いし、家族の団らんお邪魔しちゃ悪いし~なんて白々しく一家の前に現れてみたり、学生の頃から難ありの性格してたみたい。

真智子に相談されてピコーン!脅迫脅迫ゥ!と思いついちゃったアレな人。連続殺人犯からのアタック受けて死にかけて代償は払わされた。

 

・中根緑(第1・第4機捜の隊長菅原家の千葉出身の母)

夫とふたりで予約するも、一人の姿しか目撃されていない不思議な女性。

目が綺麗な美女。

去年の大晦日にここで結婚式するはずだった婚約者はガンで亡くなり、吹っ切るために夫と年末年始を楽しんでいるようなプランを組んで宿泊していた。

……ように見せかけて、暴行被害を受けた妹を追い詰めた警官への復讐に、今回ホテルで騒動を起こすことを考えた性同一性障害の女性で普段は男性として暮らす女性。本名は森沢光。

ロリータ服の女性の殺人事件は、妹の身替りにロリータ着せて可愛がってたのに男と浮気された恨みかな、察することしかできない感じになってた。

原作と細かい設定が微妙に変わってて一瞬???となった。

 

・浦辺

ゴルフバッグを手放さない怪しい男性客。

今回殺害されたロリータさんの交際相手。この人も脅迫されてた。

 

相変わらずホテルのバックヤードが楽しい映画。私も下請けとはいえホテルの宴会場スタッフバイトしてたので、あぁ、こんな感じ、とリアリティにわくわく。高級ホテルが舞台だから、私がいたところよりスケールも段違い。社員専用の購買とか理容室とかすごいわ。中で暮らせるレベル。実際の高級ホテル、例えば東京ステーションホテルとか、ロケ地のロイヤルパークホテル日本橋とか、帝国ホテル、ホテルニューオータニなんかのバックヤードもこんな感じなのかしら。働いてないと裏側には入ることすら無いからなぁ。私だって厨房やホール備品の倉庫くらいしか出入りしてないし。

 

前作と違って、突然の仮面のシーンやダンスのシーンにはちゃんと意味があって、えっ何唐突!!みたいな驚きや違和感が無くなってたのが良いかなと。

そしてパンフレットがまた表紙から豪華。銀の箔押しにエンボス加工のコルテシアのロゴ、同人誌ならすっごい高いやつ…しかもこう、中に仮面の目がくりぬかれたページがあるんですけど、片方を左にめくると真犯人、右にめくると新田さんでこれ凝ってて面白いです。

ダンスの善し悪し、種類はこれまでの人生で経験する機会が無かったので正直よく分からないのですけど、オペラ座の怪人でマスカレードのファントムの仮装をした真犯人と新田さんのアルゼンチンタンゴが綺麗さと緊張感を演出していて、練習大変だったろうなとか見栄えがするなとか色々と感心しました。

 

犯人は原作通りだけど設定がちょっと違ってて、だけど原作通りだと妖しくスタイリッシュなアルゼンチンタンゴの雰囲気も変わってくるし女優さんも起用できないし悩ましいところですよね。性別が変わったせいでか単なる妹の復讐とはまた色が変わってるし、妹にそっくりになるよう洗脳したかったのに失敗作を始末したって動機が変更されてるせいで、妹みたいなロリータ服着せて恋人にしてたのかお人形遊びしてただけなのかふわっとしか描かれていないのでどういうこと??と母に聞かれて私も説明できずにちょっと困った。

 

ぜひまたロスからパワーアップして帰ってきた山岸さんを待ってコルテシア東京で事件起こらないかなー、コルテシア・ロサンゼルスで事件起こっても良いけど映画にするには厳しいかなー新田さんがうろうろする理由もなくなっちゃうし。

と、コルテシアグループには災難でしか無いような続編がまたまた起こらないかとちょっと原作者さんと監督さんには楽しみに期待しています。